ティッシュを鼻に詰めていると、いきなりきゃー!と歓声が起こった。
「きゃあああ!」
わけが分からないまま、僕も一緒になって声を上げてみたけど、深海くんが死ねよって目で見てきたのでやめました。
いやだってね、これ以上汚物だと認識されると、さすがの僕だって傷つくのよ。
本当に深海くんの目って温度ないよね。ぐふふ。
え。
なになになに?
僕がトリップしている間に、さらなら歓声が?
もしや生徒会の皆様だったりする?
食堂の入り口を見ると、案の定王子様たちが勢ぞろいしてました。
「ぎゃああああ!………あう!」
今度は理解して叫ぶ。
おもいっきり深海くんに頭を叩かれた。
「いてて」
1番先頭にいるのが生徒会長かな?
かっこいい、俺様生徒会長キャラを地でいってやがる。
切れ長の目で艶々した黒髪は綺麗にワックスで整えられている。
背は高く、肩幅もあり、賢そうで、高い鼻がプライドの高さを表しているような気がする。
食堂にいたみんながざわざわしている。
チワワだけじゃなく、ごつい人たちも騒いでいるところを見ると、僕の探している総受け要員もいるのでは?
ウォッチングしていると、生徒会集団(仮)の中に見知った人を見つけた。
「あ、……あの人」
今日僕を案内してくれた副会長だ。
相変わらず胡散臭い笑みを振りまいている。
ふはははは。日本よ、これが副会長だ。
あの人も設定を裏切らないなぁ。
ここは本当に王道学園だな。
え。え!え!ええええええ!
その後ろ!?
会長(仮)と副会長の後ろに隠れて見えなかった人に目が釘付けになる!
僕の天使がいたあああ!
彼は完全に総受け要員。