萌えの宝石箱はそこにありました
今はテレビもないし、できれば今日中に萌えを1つくらいはゲットしたいのに。
それから王道の総受け要員も探さなきゃいけないし、課題はいっぱいだ。


この部屋なんでも揃っているから何も買い足さなくて良さそう。

クローゼットを開けると、僕の為に叔父さんが仕立ててくれたらしい制服が入っていた。


学校では制服だから、あとは部屋着くらいだもんな。

部屋着は家から持ってきたから、もう何も買わないでいいかも。


段ボールが3箱届いているが、1箱に服とか生活に必要なものが入っているだけで、あとの2箱はDVDや漫画でいっぱいだ。


仕分けを後にして、ごろごろと広いベッドで寝転んでいると、コンコンと扉がノックされた。


「おい、飯行くぞ」

「あ、はいっ」


慌てて起き上がる。

扉を開けると、私服に着替えた深海くんが立っていた。


ジーンズにVネックの黒Tシャツ!
あざーす!
期待を裏切らない逸材!


「カードキー持ってけよ。それで飯とか買えるから」

「あ、うん。分かりましたっ」


カードキーをポケットに入れて部屋を出る。

深海くんと一緒に寮用のスリッパを履いて外に出た。


僕たち1年生は赤色スリッパだ。

学年ごとで違うのかもしれない。


長い廊下を歩いて、階段を下りると食堂についた。
その間、深海くんは一言もしゃべってくれなくて、僕は優しいのかそうでないのかよく分からないその人をずっと横から見ていた。


鼻が高いなぁとか思っていると睨まれた。



「……まぁあああ!」


そこは腐の宝石箱だった!

正式名称、食堂は見事に男子がひしめいていて、肩を組んでいる男2人に目が釘付けになった。


はい、1萌え頂きましたー!

これならちょろいかもしれない。今日だけでこれは10萌え達成か?



「おせぇ。こっち」

先を歩いていた深海くんに舌打ちされて慌ててついていく。


周りがきゃーきゃー言いながら深海くんを見ている。


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bkm
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