「やっ、離れないで」
「あぁ、すみません」
椎名は元通り、俺を優しく抱きしめた。
椎名の腰の動きは止まっていて、ただ俺のアナルの中に埋まっているだけだ。
それでもまだ小さくなる兆しのないそれを確かめるように、ぎゅっとお尻に力を込める。
「……あっ……」
椎名の声が漏れる。
ぞくぞくとまた身体が震えて、こんな事初めてで、少し怖い。
「千紘さま、こんなに体が震えて……、どうして。可哀想に。寒いですか? まだ風邪が?」
「しいな、気持ちよすぎて身体震える。しいなのそれ、気持ちよくてたまらない」
きゅっとお尻にまた力を込めると、椎名がうめいた。
獰猛な目つきでこっちを見てきて、それだけでお尻がキュンキュンする。
「…………千紘さま」
その響きは恍惚とした光を帯びていて、俺はうっとりと椎名を見上げた。
「しいな。ぎゅってして。それから、いっぱいぐりぐりして気持ちよくして。早く」
「ああぁ、くそ。可愛い。めちゃくちゃにしてしまいそう」
苦しそうに言いながら、椎名は俺の腰にズンと自分の腰を打ち付けた。
椎名の硬い先が奥まで届いて、視界がチカチカする。
「あぁぁっ、しいなぁっ」
「あ、あ、千紘さま。私の、千紘さま」
「うん。うん…っ。しいなの。全部しいなの!」
「あぁ、あ、可愛い。私の可愛い天使」
天使は言い過ぎだろう。
苦笑しそうになった俺に、容赦のない腰の突きが降ってくる。
「しいな……っ、おくっ、おくきてっ」
「あぁ、あぁ、可愛い。エロすぎ。……ぅんっ」
「あぁぁ! やぁぁぁ! すご……っ」
奥にぎゅうっと椎名の張り出た部分が押し付けられる。
お尻の奥がパンパンに埋められたのを感じて、息ができなくなる。
快感で頭がハレーションを起こした。
「あぁ、中熱い、気持ちいぃ、はぁ、はぁ、やばい」
「うぅん、しいな、しいな、すき」
「私も好きです。千紘さまをまたこの手に抱けて夢みたいです」
「ふっ、おおげさなやつ」
浅い息遣いのまま、笑いかける。
椎名は眉をきゅっと寄せて、切なそうな表情をした。
俺の頬に手をゆっくり滑らせてくる。