「ん……ん、ふっ……しいな……っ」
「………はっ、………千紘さま、好きです」
「ん………、ぁっ……」
唇をべろりと椎名の熱い舌がなぞった。
思わず小さな声が上がる。
何度も何度も俺の閉じた唇を舌で舐められて、もぞもぞとした気分になる。
酸素を求めて口を開くと、そこに椎名の熱い舌がにゅるりと入り込んできた。
「……あっ、………あ、あ、しいな」
「あぁ、可愛い。千紘さま。もっとお口開けてください」
「あ、それやだ、……へん。それ、へん、………あ、ぁっ、やぁ」
舌が生き物のように俺の上あごをなぞる。
身体がビクビクと震えて、下半身がなんだか熱い。
椎名の舌に恐る恐る自分の舌で触れてみると、ぬちゅっといやらしい感触がした。
「……あ、ん……っ、しいな。やらぁっ」
舌と舌が絡み合う。
知識では分からないけど、これはとてもいやらしいことだというのは分かる。
絵本の中では誰もしていなかった。
家族も僕にはしない。
………椎名だけが僕にする。
あ、やだ。
おしっこしたいかもしれない。
さっきからあそこがなんか変な感じになっている。
もぞもぞと足をすり合わせながら、椎名の肩を掴む。
「椎名、ま、まって、おねがい」
唇を離して、椎名をじっと見る。
椎名はさっきまでの顔と少し違う。
ちょっとだけ怖いというか、気だるい顔をしていて、優しいだけの椎名じゃない。
「ごめんなさい、やりすぎましたね」
「ち、違う。あの、俺、トイレ行きたい」
「ああ、そうだったのですか。冷えましたか? 家に戻って下さい」
「うん、そうする」
なんだかあそこがじんじんして痛くて、いつもとは違う。
思わずベージュのチノパンの上からあそこを手でつかむと、形が全然違っていて、びっくりする。