俺は何パーセント、それを信じれば良い?面白がってるだろ。いつものように俺がそう言って、お前が笑えば、0パーセント。でももしも、そうじゃなかったら?
「佐藤君、明日は珍しく二人ともお休みなんでしょ?どこかに誘ってみれば?」
仕事も終わり二人着替えていれば、また始まる。最近の彼のお決まりの台詞。彼と俺のお決まりの会話。基本的には軽くあしらう。無視、軽く流す。それでおしまい。けれども今日は、なんとなく違った。なんとなくだけれど、いつもよりも饒舌。その空気に呑まれたのだ。きっと。
「相馬、なんでお前はそんなに俺と八千代をくっつけようとするんだ?」
聞く。普段は聞かないことまでもが、零れた。どうせ答えなんて分かっているのだけれど、分かってるからこその問いでもあるのだ。零れたのは言葉だけじゃない、溜め息。けれども次の瞬間にはそんな余裕なんてなくなる。
「そうすれば、俺が佐藤君を諦められるかもしれないから」
面白がってるだろ。俺が言うのはそれだけだ。だからほら、早く笑えよ。何だよ、その表情。なんでお前が謝って、俺は泣かなきゃいけないんだ。このままじゃ駄目だ。だってこれじゃあ互いに肯定。そうは思うのに、一度目を覚ましたそれは簡単には眠ってくれない。
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