「君は馬鹿だ。」

帰ってくるなり浴びせられた、罵声。お早い出迎えは嬉しいけれども喜べない。だって誰にも会わない為にこんなに夜遅くに帰って来たと言うのに、これじゃあ何の意味もない。特に、こいつ。一番会いたくなかったと言うのに、なんで居るのか。ここは俺の部屋であってお前が居るべき場所では無い。そう言ってやりたい気持ちは山々だったが、それよりも疲れの方が勝って俺はベッドへダイブ。

「……血。」
「良いよ別に。どうせこのシーツ変えなきゃだし。」

俺はズダズタになったシーツを撫でながら、彼の言葉に返事を返す。これは自分がやったくせに今さら血とか気にするのかお前は。なんて言葉には出さずに思っていれば、ギシリとベッドのスプリングが鳴る。

「違います。そんなものはどうでも良いんです。また傷なんか作って来て、一体何をやってるんですか君は。」

ああ、またか。だからお前には会いたくなかったんだよ。と、俺は小さく溜め息。こいつは誰よりも、へたをしたら獄寺君よりも、俺の怪我に過剰に反応を示す。最終的に自分のものにしたいらしいから、しょうがないのかもしれないけれど。俺はそれが嫌だった。自分は任務に行く度に、俺を守る度に、簡単に傷つくのに。お前が傷つくのは良いのに俺は駄目だなんて、意味が分からない。俺は無言のまま、真剣に俺を見つめる彼を見つめ返す。けれども尚も責め立てるように俺を見る彼には負けた。はぁ、と溜め息を吐いて彼から視線を外す。そして、何でそんなに俺のことを気にするのか。そんな純粋な疑問を投げかけて、体全体を彼に傾ける。


「何でって、君が好きだからですよ、」
「……は?」


これも、そう。意味が分からない。





何よりも理解不能です











>骸と綱吉。恋愛でもそうでなくても。(リハビリリクエスト)

100227




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