求めて、求めて、求めるだけの一方通行な思い。乱暴な感情だと言う自覚はあった。しかし自覚があるからと言ってどうなる?自覚があれば止めることは容易いのか?

答えは勿論ノーだった。


(好きで好きでたまらない。)
(誰にも見せたくない、誰にも触れさせたくない、誰にも渡したくない。)


「綱吉君。」


小さく名前を口にすれば、さらに強く強く独占欲へと支配されそうになった。けれどもそれすらしなければ、この感情がもっともっと醜いものへと姿を変えそうで怖かった。ああ、いつから僕はこんなにも弱くなったのでしょうか。なんて分かりきった疑問は何度自分にぶつけたことか。いつだって、自問自答の世界の終わりは一つしか無いと言うのに。

「君は、本当に嫌な男です。」

そう今度は聞こえるように言って、笑って。とめどなく溢れた独占欲と感情に、僕は別れを告げた。






どうして、どうしようもない












091127




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