俺にはちかがいるじゃん。それでお前には勿論、掘さんがいるよな。でもさぁ、俺、好きなの。誰がってそんなん分かってんだろ。お前だよ、宮村。まぁ、それだけなら大した問題じゃない。それだけなら俺が思いを伝えなきゃ良いだけだし、最悪お前が俺の気持ちを無視すれば良いだけだろ。でも、駄目なんだ。それは出来ない話だって言うんだろ。だってお前も、さ


「俺のこと、好きなんだろ。」


いきなり何を言うかと思えば、本当に、なんなんだ。にへらとしたいつもの表情そのままで言うならばまだしもそんな真剣な顔で言うなんて、反則。分かってて隠してた。隠してるって分かってた。全部を全部分かり切った関係で合って今まで言葉になんてしなかったんだろ。なのにそっちからそうやって切り出してくるだなんて、自分勝手にもほどがあるよお前。なのに次の瞬間にはまたいつもの調子で口を開いてさ。大切なことを何でも無いように話すんだよな。


「宮村、漱石分かる?」
「馬鹿にすんな二年生。それぐらい分かる。」
「そう。じゃあ、こころは?」
「授業で軽く、やった。たぶん。」


そっか。なんでそんなに切なく笑うの。切ないかな、照れる。照れるな気持ち悪い。いいよ嫌いになれば。なれるならとっくになってる。ありがとう。お礼いうとこじゃないだろ。そう。


「宮村。恋はね、」







恋は罪悪と言いますが
(この愛も罪悪でおさめてはくださいませんか)













091123




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