「シリウス!」
名を呼びぎゅうっと抱きしめる。それは挨拶にしては些か激しいものではあったが俺たちの仲の良さは周知のことだ。だから周りは気にしない。たぶんどきどきと違う思いを抱いているのは俺だけだし、俺だけで充分なのだ。もしかしたら隣でいつものように優しく微笑むリーマスは気付いているのかもしれないけれど。今は、別に良いのだ。
(ただ俺をこうして迎えてくれる仲間が居てただ彼が俺の名前を呼んでくれてただただ彼の温もりを感じられる。)
この日常が何気ないと思えること。それだけでここには幸せは溢れているものだ。
幸福の居場所
090724