多分きっと無意識。何も考えずに、そうしているのだ。ふざけあう、それとは違う。恋人にするような、それとも違う。けれども何よりも優しく、彼は僕にそうするのだった。

「次はどうする?」

楽しげにいつも通りの会話。いつも通りのメンバーで計画。そこにはいつも通りの彼がいる。僕に背中を預けて、楽しげに笑う彼。それは普段と何一つ変わらない日常であった。そう、変わらない。いつからかそれが普通。何の意識もしないで、彼は僕に触れるのだ。彼も周りも気付かないで、それは僕だけが知っている事実である。わざとらしくはなく、あくまで自然。しかし確実。そんな彼の行為を僕はそっと愛おしく思うのだ。

「ジェームズ?」
「ごめん、何でもないよ」

そっと離れてみようか。なんて少し意地悪を考えればすぐに止められる。きっと、駄目なんだな。そう思った。言葉にはしなくても、彼は僕を求めている。それは僕の自惚れでも何でもなく事実なのだ。だから、しょうがないな。なんて思った僕は優しく彼の頭を撫でてみる。すると彼は困ったようにして、けれども優しく笑うから、僕も駄目なのかもしれないと思った。





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