2012/02/01 23:23

「白石」はロボットだった。一言で彼を説明するならば、たったそれだけで事足りる。それは比喩でも何でもない。しかしその単語から連想されるであろうそれとは幾分も違ったのだ。いや、何もかもが違ったと言えるだろう。それだけ彼は人間的だった。見た目も、中身も、全てが。

彼は博士の残したロボットだった。博士と呼ばれる人物が何者なのか。それを問われれば明確な答えを返すことは出来ないと言うのが正直な話である。幼い頃によくしてもらった近所のおじさん、とでも言おうか。しかし博士と呼んでいたとは言え、当時は彼が作る所謂発明品と言うものを見たことは無かった。だからなんとなくの愛称だったのかもしれないと思っていたのである。しかし先日、彼が亡くなったという話を聞いた。そして何の意図があってなのか、よく知った顔だとは言え赤の他人であれはずの俺に、遺言として残したのだ。託したのだ。彼を。

「おはよう」

彼の第一声はそれだった。博士からの手紙を受け取った俺は博士の家に向かった。そしてそこで座りながらに目を閉じる、彼に出会ったのだ。彼はどうしようもなく綺麗で、しかしどこか懐かしくて、それ故に不自然だった。思わず手を伸ばして、触れる。すると彼はその容姿には似つかわない機械音と共に目を開いたのだ。それでおはよう、って。博士が言ってたと思うんやけどロボットの白石です、って。





みたいなちとくらでロボットパロが書きたいなぁと思ってるんですが正直ラストしか考えてないので書ける気がしません…。中が一切ない……。





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