物書きさんに贈るバトン

物書きなら求められれば書かなければなりませんよね?そうですよね?
気が向かない、こういうのは好きじゃない、何て、言い訳になりません!読者のニーズに応えるのが物書きの役目!
ですから、ここで特訓してみましょう、貴方の文章を!Let's try!!




〜初級編〜

1.朝の風景を朝・日・光・鳥の言葉を使わずに表して下さい

眠っている時、ある瞬間にふわっと瞼の向こうが明るくなる。
それは空が目を醒ました瞬間。
そろそろ私も起きなくっちゃあいけない時間。
だけど、柔らかで温かな布団を被って、とろとろとした微睡みに身を任すのがなんとも心地良くって。この心地良さを手放すのはなんだか勿体ない気がして、私は布団に潜りこんだ。ふわふわとたゆたうような微睡み。
そうやって。夢心地で覚醒と惰眠の境界を漂っていたら、ずうっと遠い所から、とんとんとん、と軽い足音が聞こえてきた。
あれはきっと妹の音。私を起こしに来たんだろう。
……ああ、本格的に起きなければ。
さあ、今から素敵な一日が始まる。


2.授業中の様子を会話文なしで表して下さい

例えば、今やっていることが将来の私の全てを決めてしまうとしたら、ここにいる何人が必死になるのだろう。
机に突っ伏し、授業放棄をしている面々も眼を覚ますだろうか。
起きているものの、超個人的創作活動に準じている子らも授業を聞くのだろうか。
それとも、やはり、眠かったら寝ちゃうし、授業に飽きたからと別の事を始めるんだろうか。
私は頭を二、三度振り、そんな意味のない考えを追い出す。
気を取り直そうと、姿勢をただし前を向く。視線の先には午後の日だまりにシンクロしたみたいなのんびりで授業を進めている先生がいる。先生が版書を終えて、振り返る。視線がかち合う。やばい、と思ったときにはもう遅く。
彼はにこりと笑って、私の名を呼んだ。


3.美少女を、美しい・可愛い・麗しい・可憐など、一言で表せる言葉を使わずに表現して下さい

人形のような、と言うのが1番適切であろう。今、私の前で椅子に腰掛けている少女の事を。艶やかな翠の髪を背に従え、黒水晶みたいに丸く、澄み切った瞳をこちら向けている。どこもかしこも人工物的な完璧さに囚われ、正しく、「人形のよう」。
しかし彼女はあくまで「人形のよう」であり、人形ではない。すべらかな肌も、華奢でほっそりとした身体も全て彼女本来のものであり、誰かに設計されてはいない。
薄い胸は彼女が吐息していること示すべく緩やかに上下し、彼女の肌はほんのりと朱がさしている。人形では有り得まい。
彼女は私を見詰め、薔薇色の唇を笑むように橈ませてこう言った。


「ねぇ、お兄様。わたくしクッキーが食べたいわ」


4.“笑”という漢字が付かないもので笑顔を表現して下さい

彼は快活に破顔した。


5.時刻を数字・日の光(空の様子)を書かずに表現して下さい

「ねぇ、今何時?」
「はん?腕時計見ればいいだろ」
「腕時計忘れちゃったんだもん」
「まじかよ。俺も持ってねーよ」
「えー、じゃあバスの時間解らないじゃない」
「うっせーな。ちょっと待ってろ。……んー、俺の腹の空き具合からして、昼少し過ぎ、だな」
「あっ!そう言えば、携帯あるじゃーん」
「ちょ、俺の腹時計は無視かよ!」

(……あっ、大体合ってる)


〜ちょっと難易度上がったよ編〜

1.まずは軽く、一人称で相手を会話文に織り交ぜつつ説明して下さい

僕の友人はちょっと変わっている。
なんて言うか、曲線人間、とでも言うべきなのかな。
博識で高身長で、びっくりするくらい整った容姿。それだけ言えば、彼はさぞや女子に持て囃されるだろうと読者諸賢はねたましく思われるかもしれない。しかし、彼はちっとも女性に指示を得ていない。その理由は彼と少しでも付き合えば、自ずとしれる。

「君ってさ、そうやって鹿爪らしい顔してても、かっこいいよね」


僕は目の前で必死に三角関数を解く少年に声をかけた。彼はしかし、顔を上げず、ふーんと興味なさ気に相槌を打った。
……普通、もうちょっと反応するだろう。褒めてんだからさ。

「なんだよ。君は曲線人間って感じだね」

「……きゅ、急に嬉しい事を言ってくれるな。惚れてしまうだろ」

「そういうのは冗談でも女子に言ってくれ」

そうか、と笑いながら彼は再び関数問題に戻る。そんな彼を眺めて、僕ははあと小さく嘆息した。
猫のしっぽから三角関数まで。
これは友人のモットーである。彼は自分の類い稀なる容姿も、女子からの羨望も男子の嫉妬もすべて、かなぐり捨てて、曲線に全てを捧げている。猫のしっぽと遺伝子の浅からぬ語り、関数グラフを書きまくる。コンパスを使わずに真円を書けると言うのだから、この友人には空恐ろしいものがある。
大体、かっこいいとかいい人とか言われるより、「曲線人間」というけったいな名前で呼ばれる方が嬉しいなんて、どういう神経なんだろう。
いや、まあしかし。
それこそ我が友人が「曲線人間」たる所以なのであろう。


2.次に、三人称で二人の仲の悪さを会話文なしで説明して下さい

彼は彼女の事が嫌いである。
彼女も彼が気に食わない。
互いが互いの欠点発見機。
顔を見合わせればいつも口喧嘩になる。
顔を合わせる為に喧嘩をするのか、喧嘩をするべく顔を合わせるのか、もはや解らない。互いの口からは自分の悪口以外聞いたことがないし、自分も相手をけなす以外しない。それが彼と彼女の関係である。
何故、喧嘩になるのか。
彼は彼女が自分を嫌っている事が分かっているからである。
彼女は彼が自分を好きじゃないと知っているからである。
しかし、彼、或は彼女は知らない。
本当は彼は素直に成りきれないのだという事を。
本当は彼女はただの天の邪鬼なだけだという事を。

故に彼と彼女は今日も不和である。


3.オノマトペ(擬音語、擬態語)を用いて晴れている日の街並みを表して下さい

ぽかぽか、さんさん、ぬくぬく、じりじり


4.オノマトペを用いずに雨が降っている日の街並みを表して下さい

花が、咲く。
落涙する空。
道端のあちらこちらで、次々、花が咲く。
赤色、青色、ボーダー、チェック……。
私はそれを屋上から眺めている。
犇めくように咲く花々。
街に咲く、鮮やかな花。
私は鮮やかな黄の花を挿して、見ている。
顔を上げ、しめやかに落つる雨を見上げる。

もしかしたら、こんな風に花が咲くのが見たくって、神様は雨を降らせるのかもしれない。
そう思った。


5.水溜まりを題材に、普段貴方が書く文体で短文を作って下さい

水溜まりから、どこか別の世界にいけたら面白いのに。水の王国なんてちょっと素敵だよね。王国の人達はみーんな、こぽこぽ、泡を吐いて暮らしているの。
水溜まりだから、小さな小さな王国。だけど、雨から雨に、色んなところでを旅する、不思議な王国。
私はたまにその王国に入国して、王国の人達の旅してきた外国のことを一杯聞くの。
そんな国があったら、とっても素敵だし、行ってみたい!
ちゃぽん、と水溜まりに足を突っ込む。

私はいつも期待してる。





お疲れ様でした。
最後に、このバトンを回す人の名前を必ず入れて文章を書いてみて下さい。
フリーで^^


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お疲れ様でした!
今回はお題の数が多くて大変でした><;


[2013.0319]




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