「あら、ユウくんおかえり。告白どうやった?って聞くまででもあらへんね」
「小春、俺小春に話あるんやけど」
「なあに、改まって?」
「ここやあれやから、どっか別の場所でもええか?」
「分かったわ。じゃ、生徒会室でも行きまひょか!」


小春と生徒会室に行く
俺と違って授業をサボらない小春が俺に付き添ってサボるからきっと教室では大騒ぎになってるんだろうなぁとか考える
いや、案外何も騒がれずに済んでいるかもしれない

昼休み明けの生徒会室には誰もいるはずなく小春と二人きり
普段から生徒会でこの部屋を使っている小春にとっては学校での第二の自分の部屋(第一はもちろん部室やで!)の様なものでソファに座るように案内してくれた


「で、話ってなに?」
「あんな、驚かんといて聞いてほしいんやけど…」
「なんやねん、もったいぶらずに言うてや。うちとユウくんの仲やない」



 


#4 決心








「あんな…、俺と別れてほしいんや…」


「は!?」


今まで大好きだった小春
テニスの相棒であり、漫才の相方でもある
私生活でも相棒であった小春に別れを告げるのは一大決心であった

でも、それ以上に椿のことを大切にしたいと改めて思えた
別に小春と一生離れるわけでもないし、ただ親友になるだけ




「なあユウくん?うちら付き合ってあらへんから」
「え?!」

「なんでうちが男のユウくんと付き合わなければならへんのよ」
「え、いや…だって。小春、俺の嫁になるって言うてたやんか!!」
「アホか。あんなんネタに決まっとるやろ」
「ほんま…?」
「おん。ユウくんのことは大事な相方で親友やで?
なん?話したいことってそれ?」


一人だけ時が止まった気がした
それでもって、めちゃくちゃ恥ずかしくなった


この告白、完璧に俺の中の黒歴史入り決定や!!!!


「ユウくん?なん、うちにそんなこと言うてくるとは好きな人でも出来たん?」
「お…おん」
「誰か当ててあげよか?」

「小春にわk「椿ちゃんやろ?」
「なんで分かるんや!!!!!!」
「んなもん、金ちゃんでも分かるわ。ユウくんめっさ分かりやすいもん」
「だって、椿はただの幼馴染やと思うてたから」

「ユウくんは、椿ちゃんがユウくんのこと好きなの知っとったやろ?」
「おん…。あいつ分かりやすすぎるねん」

「だって、ユウくんは椿ちゃんが追っかけて来てくれるのが居心地良かったんやもんね」
「ちょっ」

「そうやろ?ただ、幼馴染から恋人に切り替えるタイミングが作れなかっただけやもんな〜」
「…どないしたらええと思う?」

「今いけ!!!」
「え!?」

「思い立ったら行動よ、今まで十分時間かけたんやから。ちょうど今椿ちゃん屋上でサボってるみたいやし」
「いや、急には…」

「行ってこいや、一氏!椿ちゃん昼休みの浅田さんの告白聞いとったみたいで今すっごい落ち込んでるらしいで?」
「は?!」

「蔵リンからメール来たんや。だからはよいっといで。
このままやと椿ちゃん離れて行ってしまうで?」
「小春、俺行ってくるわ!!おおきに!」


授業中だと言うことも気にせず廊下を走った
屋上までの階段を全速力で駆け上がり気持ちを伝えようと決めた






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