「裕次郎早くー!」
「今いくさぁー」


今日から晴れて私も比嘉中生
凛と永四郎のおかげで無事編入試験も合格することが出来た

裕次郎の家に引っ越してきて早2週間
沖縄での生活も大分勘を取り戻してきた

今日から新学期
私は転校初日でもある
先生方への挨拶は編入試験の時に済ませてあるので裕次郎とクラス発表を見るため少し早く行くつもりだった


しかし、二人して遅刻寸前だった
とりあえず裕次郎が自転車をこぎ、私が後ろに乗る

幸い家から学校まで近いのでこのままのスピードで裕次郎が自転車をこげば間に合いそうだ


「裕次郎つかれない?」
「平気平気ー。椿軽いし、慧くん乗せるより全然マシさぁ」
「慧くん?」
「テニス部仲間。慧くんのことは凛に聞くと面白いぜ」
「分かった、あとで凛に聞く」
「学校ついたらテニス部仲間紹介するさぁ」
「うん!楽しみにしてるっ」
「よーし、飛ばすからな!」
「いいよー!」


*********


無事学校に着くことが出来た私達はクラス発表がされている掲示板をみたそういえば自転車を降りるときに女の子からの視線を感じた気がするけど気のせいだろう


クラスは3年2組だった
なんと裕次郎も同じクラスだった
二人で教室に向かった


教室に入ると結構人は来ていて、黒板を見ると大きく『自由席』と書いてあった

空いてる席を探すと金髪が目に入った


「凛!」
「おー、やっと来たか
やーが同じクラスって分かったから席とっといたさ」
「ありがとう!」


私と裕次郎で凛の両隣に座った


「そういえば凛、慧くんってどんなコ?」
「あんのでぶひゃーのことか?」
「多分そう。裕次郎が慧くんのことは凛に聞けって」
「あにひゃー余計なこと言いやがって」
「あ、裕次郎逃げた」
「あとで締めるっ」
「そんなに嫌なの?」
「田仁志のやつ、わんのこと女と間違えるし、喰い方汚いしよう、ダブルス組んだときは最悪だったさ」
「なんで?」
「あの巨体が前に出たら何も見えないんさ」
「たしかに、それは最悪だわ」
「まあ後で会わせてやるさ。知念はちょっと暗いけど良いやつだからよ」「うん!」

トイレから帰ってきた裕次郎はとりあえず凛に一発殴られてました


********



始業式も終わり、クラスに戻ると自己紹介タイムになった


東京から来た、というと大半が興味を示していた
今はフリータイムになっていて私の周りには沢山の人がいた

前にいた学校のことや、東京のことなど質問責めにあっていた




「ねぇねぇ、椿ちゃんって甲斐くんか平古場くんと付き合ってるの?」
「へ?!」
「だって朝甲斐くんと一緒に自転車で来てたでしょ?」
「甲斐くん女の子と話すけど二人乗りなんかしないしね」
「それに平古場くんと普通に喋ってるし」
「平古場くんあまり女の子と喋らないからね、珍しいなって思って」
「私、誰とも付き合ってないよ?特に裕次郎はありえないっ」


なんだーそうなのーって残念がる女の子たち

凛はともかく私が裕次郎と付き合ってたら問題でしょ


「甲斐くんも平古場くんもモテるんだよ」
「ファングラブもあるんだからっ」
「まじで!?」
「じゅんに!ほらあの子達とかそうだよ」


教室の前の方で話しているちょっと派手なコ達だった

関わったらめんどくさそう

「あの二人モテるんだー…」
「うん!テニス部のレギュラーはみんなモテるんだよ。中でも平古場くんと甲斐くんと木手くんはダントツ!」
「へぇー、永四郎もかぁ」
「知り合い?」
「うん、3人とも幼なじみなんだ(裕次郎は違うけど)」
「羨ましいなー」
「そう?」
「「「うん」」」ちょうど先生がHR始めるぞーっと叫びまわりにいたコたちはじゃあねっと言って自分の席に戻っていった

とりあえず馴染めそうな子達で安心した




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