「苗字さん」
「ん?なに?」
「委員会で配られたプリントってどうした?」
「次の日クラスのみんなに内容伝えた」
「あ、そうなんだ。ありがと、飴あげようか?」
「ううん、いいよ。他の子にあげな」
「…そうだね。ありがと」



「名前ってほんと、自分に好意持ってる人には冷たいよね」
「…そうかな。でもあの人このまえ告白してきた。断ったけどね」
「彼氏いるのにモテるな」
「あの人だけだよ〜」
「赤葦知ってんの?」
「ううん、知らない」
「言わなくていいの?」
「だって、言っても、だから?って感じじゃん…」
「まあそうだけど…」



「先輩、お疲れ様です」
「おー、気いつけて帰れよ〜まあ赤葦いるから心配ないか?」
「あははは…」
「名前」
「おっ来た来た。じゃーな苗字、赤葦」
「あ、失礼します」
「失礼します。…お前この前告られてただろ」
「…うん」
「今日喋ってなかった?」
「(見られてたか…)あれは委員会のこと聞かれただけで…ちゃんと断ったよ。私には京治いるし」
「もし付き合ってなかったら?」
「……意地悪なこと言うじゃん。でも私は京治が好きだと思う」
「そーか?」
「当たり前ですー」
「ほんとかよ」
「ほんとだよっ」
「どーだか。あいつと付き合ってたんじゃないの?」
「もう…仮にあたしと京治が付き合ってなくても、付き合うことはないよ」
「ふーん」
「もう…何怒ってんの?」
「怒ってない」









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