「公平のばか、ばか、ばか」

任務だなんて、聞いてないし。
ばか。
本当に、ばか。

寝ようとベッドの中に入ったら、携帯が光った。
目を細めながら見ると電話がかかっていた。…あ。

「もしもし」
「お?名前?」
「…こーへい」


公平からだった。
もう、本当に何。


「ごめんな、今日」
「…もういいよ」
「今度埋め合わせするから」
「…いいよ」
「拗ねんなって」
「…電話してくれたじゃん。これで、じゅーぶん」
「……」

ざわざわと音が聞こえる。風が凄いな。

「名前、好きだよ。これからも、ずっと」
「…な。なに」
「いや、言いたくなった」
「…なーに、それ。恥ずかしいよ」

ニヤニヤがおさまらない。

「ほんとに、好きだから」
「…あたしも、好きなんだけど公平のこと」
「そりゃね、知ってるけど」
「大好きなの、知ってた?」
「…んー、知ってたかも」
「何それ。知ったげ駄目だよ。知ったげこーへい?」

うるせー。と声が聞こえた。
絶対、照れてるな、今。

「ねーむい。明日学校でね」
「ん。おやすみ」


だけど、電話はきらない。
どっちから?
…きらないんだ。


「切ってよ、ばか」
「お前がどーぞ」
「無理。きりたくないもん」
「なんだそれ。俺もだし」
「どんだけすきなのあたしのこと。寝させてよ」
「寝させてあげたいのは山々なんだがな」








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