10,000hit企画book | ナノ


「わっ、キタキタ岩泉カップル〜」

何マンスですか〜?とケラケラと笑いながら私達を迎え入れた。私が岩泉君に告白して二ヶ月はたった。もちろん岩泉君はオッケーしてくれたけど、前とそんな変わらない毎日を過ごしている。

「まじうぜぇ」
「朝から二人で登校?イチャついてんなよ!」
「そこで丁度会ったんだよ」

バシバシと友達は岩泉の腕を叩いて、岩泉君はめんどくさそうに相手をしている。それを私はニコニコと笑いながら傍観していた。

「あっ、と、二ヶ月おめでと!」
「ありがとう〜」

きゃーと言いながら友達に抱きつくと、友達は「羨ましいでしょ」と岩泉君に言った。「うるせー」と少し怒り気味。岩泉君が羨ましがるわけないのにね。

「で?で?今日はどうすんの?」
「どうするも何も…岩泉君部活だし」
「はぁ!?そんなん休みなさいよ!」
「休めるかボケ」

岩泉君はバレー部の副主将なのだ。だから部活なんて休めるわけないしそれに、三年だからと気合も入っているみたいで。それを私は応援してるから休んでなんて言わないし、部活と私どっちが大事なのよ!なんてバカなことは言わない。

「別にいいんだ。今日は岩泉君にずっとくっついてるから」

ぺとっと岩泉君の腕に自分の腕を巻きつけると、「リア充うざーい」なんて友達は笑った。ちらりと岩泉君を見ると少し照れていて、「いつまでしてんだよ」と聞いてきたのでパッと話した。
それから私は自分の席に言って荷物を置いて岩泉君のほうに行く。岩泉君の後ろ姿でさえも愛しく感じた。

「岩泉君、今日購買ついて来てね?」
「おー」
「今日は及川君よりも、私を優先してねっ」
「当たり前だろ」
「人がいないところに行ってたくさんイチャイチャしようね」
「おー……って、は!?」

吃驚したのか私を目が飛び出るぐらいに見開いて見ている岩泉君。ふふふと笑みが零れた。

「言ったじゃない。今日はずっとくっついてるって」
「イチャつくとは言ってねーだろ」
「だって、ずっと一緒にいるのにイチャつかないなんて嫌だよ」

私は岩泉君とイチャイチャしたいよ、と伝えると、岩泉君は途端に顔を赤くして。「…アホ」とだけの言って顔を手で隠した。照れてる岩泉君、すっごい可愛い。それで、すごく好き。

「えへへ、岩泉君今日待っててくれて嬉しかった。いつもは私の方が学校来るの遅いのにね」

私が靴箱まで行くと、岩泉君は壁にもたれかかっていたのだ。おはよう、と話しかけると岩泉君はぱっと壁から離れて私に挨拶した。誰か待っているのかと思っていたけど、私と一緒に歩き始めたので、私を待っているんだなと合点したのだ。

「そんな岩泉君が、私は大好きです」

ぷに、と岩泉君の頬に触れた。照れて顔が赤くなってる。アハハ、と私が笑うと、私の手をぐっと握って。

「俺も……好き、だ」

お前のこと、と岩泉君は手を握る力を一層強めた。嬉しくて、私も強く握り返した。ね、岩泉君。私たちなりに頑張ろうね。ゆっくり、ゆっくりでいいから進んでいこう。

20151008

モナカ様、この度は10,000hit企画に参加してくださり、本当にありがとうございました!
岩泉のお話を面白いと言っていただけて本当に嬉しかったです!しかもアクセスしまくっているだなんて…!もう、感無量です。涙ボロボロです。(笑)
そしてそいて、岩泉の『好きが始まる』のその後のリクエストありがとうございました!リクエストが重複するほど人気があるんだな〜とほっこりしました…。笑
それでは、これからもANKをよろしくお願いします。


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