付き合ってもこのドキドキは収まらなくて。日に日に募るばかり。岩泉がかっこよすぎて夢に出てきた。抱きつこうとしたけど捕まえれなくて、そのまま目が覚めた。ロック画面を好きなキャラクターのドアップにしていたので凄く吃驚した。さあて、用意して学校に行こうじゃないか。
もうすぐ夏休み。とりあえずあたしは毎日学校に行って岩泉に会う!
…と、考えていたのに。

「ゲホッ…か、風邪ぇ…?」

少しのどがいたい。熱っぽい気がする。でも一日でも岩泉と会えないのは嫌だ…!少し無理して学校に行くことになった。学校に着くまでがフラフラだったが何とか学校について、席に倒れこむように座る。はー、しんどい。

「ひかるおはよー」
「おはよ…」
「うわあんた顔真っ青だよ」
「大丈夫岩泉見たら元気でる」
「何バカなこと言ってんの。体調悪いのに無理して来たんでしょ」
「ごほっ…だいじょーぶ…」

グッと親指を立てて見せるとバカ、と友達は本気で心配してくれた。本当に大丈夫。明日土曜日だし補習もないから今日さえ乗り越えればいけるんだから。だから、岩泉にあえたら少し元気をもらおうかな。
朝練から帰ってきた岩泉を発見して、少しだけ心拍数があがった。早く席についてくれないかなー。話したいなー、岩泉と。あっ、来た来た。

「岩泉、おはよっ」
「…はよ。何かテンション高ぇな」
「何言ってんのあたしいっつもこんなんじゃない」
「そうだっけか」

じっと顔を見られ少し照れてしまう。岩泉の瞳本当眩しい。かっこいいからあんまり見つめないでほしい、気絶しそうになるから。「お前顔赤くね?」きっと岩泉に会えて嬉しくてそうなったんじゃないのかな。そう言葉に出せたら良いのに、気持ち悪がられるだろうと勝手に推測してあたしは「いつもと同じだよ」と素っ気無く返した。

「今度は素っ気ねー」
「何」
「テンションの上がり下がりが激しいんだよ」
「今日はそういう日なのかもね」

うふふ、と笑うとは?というような目つきであたしを見てくる岩泉。今日は一体どうしたんだろう。岩泉も結構おかしいけどね。

「熱でもあんのか?」

ぺた、とあたしのおでこを触って自分のおでこと比べてみる岩泉。ジュッと音がでるぐらい一気に体温が高まった。「あつっ」と岩泉は叫んであたしを吃驚したような瞳で見た。あ、瞳が揺れてる。

「お前今日は帰れ」
「えー…やだよ」
「んでだよ皆勤賞でも目指してんのか?」
「そんなの去年休んだから皆勤賞じゃなくなったよ」
「じゃあ何だよ」

ぐ、と口をつぐむ。あ、これこのままノリで言えばよかった。バカだなああたし。これでもう言えなくなっちゃったじゃない。あーあ、じゃあ何だよって、他に理由なんてあるわけない。岩泉に会いたいから、岩泉と話したいから来たんだよ。それ以外何も無いんだから。

「はー、お前さ、無理して学校くんなよな」

す、と出された手はあたしの頬に触れて。ドキッとして手を離そうとしたが、岩泉の瞳が私を逃がさない。そのままスッとしたにおりて、そこから触れてこなくなった。何だ、今ので終わり?ドキドキして凄く心臓がうるさい。岩泉はよく顔に触れてくるから、そろそろ慣れないと。じゃないといつまでもドキドキして岩泉に近づけなくなる。

「…今日は帰んないから」
「はぁ?」
「明日土曜だし、大丈夫」
「…俺結構心配してんだけど」

分かってんのか?と少し怒り気味な岩泉に、またキュンッと胸が跳ねた。
だって、そんな、岩泉があたしの心配なんて…嬉しすぎる!かっこよすぎる!大好き!今すぐにでもガバッて抱きしめたい!そんなことを考えていたら頭がクラクラして、そのまま後ろに倒れそうになった。

結局すぐ帰ることになったが、夜頃岩泉から『大丈夫か?』とLINEが来たのでいいことにする。

20151010




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