岩泉って、かっこいいよね。
キリッとした目につんつんした髪型。しかも短い。ガタイもよくてきっと脱いだら凄いんだろうなあ…って考えたら鼻血出そうになった。バレー部の副主将で、アタックばんばん決めるんでしょ?もうかっこよすぎ。試合超みたい…。てか岩泉が見たい。岩泉不足すぎて辛い。同じクラスだけどあんまり喋んないし、他の女子のほうが岩泉と喋るし。何であんな風に話しかけにいけるの?岩泉だよ?瞳からビーム出てるのかってくらい眩しいよ?だってあたし直視できないもん!!今だってほら、岩泉がこっち見て…ああ眩しい!無理!岩泉かっこよすぎ!頭破裂しそう!かっこよすぎて!なんかこっち来てるし!…え?

「お前さっきからずっとこっち見てただろ」
「は?んなわけないじゃん」
「いや、お前明らかこっち向いてただろ」
「気のせいじゃん?岩泉疲れてんじゃない?」
「はあ…もういいわ」

そう言ってまた席につく岩泉。
…………はあ。
分かってる。いやほんとに治したいって思ってる。態度変わりすぎだろって自分でも思う。でもこうでもしないとにやけとまんないし自分が何言うかわかんないじゃん!どうしようもないじゃん。可愛くない女だって分かってるよ。でも、岩泉がかっこよすぎるのが悪いんじゃん。
すっごいベタだけど、あたしが階段を踏み外して倒れそうになったところを助けてくれた。もうそれでイチコロ。だってその時の岩泉…すっごいお腹硬かったんだもん!腹筋絶対すごいじゃん!そんな逞しい体に助けられてあたしほんと鼻血でそうだったんだから!お礼を言った時の岩泉が最高にかっこよかった。「重かったでしょ」って言ったら「全然。軽かった」とかもうさあ!どうすればいい自分!死ぬしかない?ほんと死ぬしかないなって思った。でも死んだら岩泉見れないから死なないことにしたよ。ていうかあー!見てたことバレたバレた。何だこいつって絶対思ったーー!無理!無理どうしようあたしのなけなしの好感度下がっちゃったよー!あーんもう泣きそう。あ、でも岩泉に貶されても全然いい。新しい扉開きそう…。あ、岩泉またこっち見た。今度は視線をそらした。そしたら「望月!」って呼ばれたからびくって体を揺らす。何、あたし怒られんの?ゆっくりと岩泉のほうを見ると、

「暇なのかよ!」

って笑いながら言ってきたからあたしは心の中で天使が飛んだ。何その笑顔。え?爽やかすぎる…かっこいいよう…。

「うるさいなー忙しいのよ今」

あんたのせいで心の中は忙しいです。天使がラッパ吹いてましたさっきまで。

「どこみたら忙しそうに見えんだよ」
「岩泉にはわかんないでしょうねー」
「は?」

なんか岩泉と会話続いてる!どうしよう!久々にこんなに続いた!岩泉見ててよかった!会話の中身はどうあれどうしよう幸せすぎて飛んでいきそう!岩泉の瞳は眩しいよ、輝いてるよ、直視できないよ…。

「お前さっきから何にやけてんの」
「はっにやけてないし!」
「にやけてたわ」

危ない危ない。岩泉のこと考えてたらすぐににやけてくるからなあ。今度からは気をつけよ。ぱちんと頬を叩いた。

「朝からエロいことでも考えてんのかよ」
「んなわけないでしょ!」

岩泉のこと考えてたわ!ずーっとな!まあ岩泉に分かるはずないでしょうね!

20150909

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