あれから田島とは恥ずかしくて全然喋れてない。というか、今度はあたしが避けてる。だって、だってさあ!あんなこといって何も思わないわけないじゃん。しかもふざけてとか冗談とかだったらまだ交わせるけど、あたしぜったい顔赤かったもん!無理!本当に!はああ…とため息をついてまた机に顔を伏せた。
「おーい、原田〜」
「…何…」
バッと顔をあげると浜田君がそこにたっていた。どうしたんだろう。浜田君とは泉と仲良いからそれで、って感じでよく話している。
「田島がお前に避けられてしょんぼりしてんぞ〜」
「えっ…」
「あの田島がへこんでるってこと」
確かに、田島ってへこむのかな。何それみたい。慰めてあげたい。ぎゅってしてあげたい…って気持ち悪いあたし。
田島を見ると、確かにしょんぼりしたかんじだった。ええっ田島。あたしが避けてるから田島がしょんぼりしてるの?何だろう、すっごい嬉しい。すっごいドキドキしてる。
「そ、そうなんだあ…」
「(嬉しそうだな)まあ、何かあったのかもしれねーけどよ、かわいそうだから避けるのはやめてやって」
「う、うん…頑張る」
ニヤニヤがとまんない。
だって、田島が…うふふ。
嬉しくて今なら飛び跳ねちゃいたい気分だよ!
うふふふ。
「浜田君ありがとうね、教えてくれて」
「おう。俺も上手く行ってほしいっておもってるしな」
「…えっ!?」
吃驚した。え、嘘、ほんとに?
「お前田島のこと好きなんだろ?見てて分かるから」
ははっと笑う浜田君。嘘っそ、そんな!?バレてたの?!そんな、確かに仲は周りから見ても良いとは思われてるだろうなとは思ってたけど…まさか。
「くっくれぐれも内密に…!」
「分かった、分かったから顔が近ぇよ。田島が見てるかも」
バッと顔を向けるとほんとに田島が見ていた。慌てて浜田君から離れて、席についた。うう、田島こういうとこだけ見てんだから…本当ありえないよ…。田島ぁ、これ違うからね。あたし浜田君のこと好きじゃないから…。
「はあ!?お前ちゃんと食えよ!」
後ろを振り向くとタカ君がきていて、三橋君に怒っていた。ええ、タカ君が怒ってる。いやまあ何回も見たことあるけど。しかし怖いなあタカ君。三橋君はトボトボと戻ってきてた。あ、なんか可愛い。
「(はぁ〜ったく三橋は…。しかし、八重は浜田のこと好きだったとは…意外だな)」
浜田に向かって赤面、顔を近づける、ニヤニヤしてる。これ絶対浜田のこと好きだろ。
20150919
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