雲を見上げると「きみもさみしいの」と。
雨に打たれると「泣いてもいいんだよ」と。
陽を浴びると「明日もいい日だね」と。
ひとりじゃないと言われてる気がしてた。

「今日ね、失敗しちゃったんだ」

けれど「頑張ったのにね」と言ってくれる雲はない。
「悲しいね」と泣く雨も降らない。

悔しいほど晴れた空は「負けるな」と言っているの?

見上げた空がもしも求めたものと違っても。

ひとりじゃない。

それでもわたしを前に進ませるのは、わたしだけなんだ。


見上げた空が


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