君と旅立つ

※沈黙ガーデン番外編
3/15、私は高校を卒業しました。
それで私に代わって主人公を祝ってもらおうと思い書きました。

近親愛注意




今日は、私とテツヤの中学の卒業式です。


「名前!」


「テツヤ!」


前のほうから卒業証書と花束を持って、走ってくる我が双子の弟テツヤ。
いつものようにぎゅうっと抱きしめられる。


「卒業おめでとうございます」


「うん。テツヤもおめでとう」


「はい!」


私も祝ってあげるとテツヤは嬉しそうに微笑んでくれた。
かわいい。
すると、後ろから走ってくる音が聞こえた。


「名前っちー!おめでとうっス!!」


「あ、涼太。ありがとう」


笑って言うと涼太も嬉しそうに笑ってくれた。
すると、涼太はここが学校にもかかわらず、ちゅっと頬にキスをする。


「なっ!!!」


「あはは。名前っち顔が真っ赤っスよ」


「涼太がこんなところでキスするからでしょっ!」


涼太にキスをされたほうの頬を押さえると、何を思ったのかテツヤが反対の頬にキスをした。


「ちょっ!テツヤ!?」


「……涼太に顔を真っ赤にされるなんて許さないです」


そう言ってそっぽを向くテツヤ。
そのテツヤの耳元が赤いのを発見して、少し笑ってしまった。


「名前ちーん」


ぎゅむっ


「敦、重い重い」


「名前ちん、卒業おめでとー」


「…退いてはくれないのね。ありがとう」


すると、敦は私の頭のてっぺんに、ちゅっとキスをした。


「敦まで!!なにすんのさ!」


「名前ちん見てたらキスしたくなるのー。ねー征兄」


敦が征十郎くんの名前を呼ぶ。
すると、後ろのほうから征十郎くんを筆頭に真太郎くんと大輝も続いてきた。


「そうだね。名前を見るとキスしたくなるよね」


おいおい、何納得してんのさ。
ふと、前が陰ったと思ったら大輝が目の前にいた。


「名前」


「何よ」


「卒業おめでと、そして愛してるぜ」


大輝はそう言って、私のおでこにちゅっとキスをした。
…今日は何かな。
みんなキスしてくるね。


「…ありがと」


ぼそりと小さな声でお礼を言うと、大輝は聞こえたらしくにやりと笑って頭を何度かなでてくれた。


「…名前」


「真太郎くん」


「卒業、おめでとうなのだよ」


くいっと眼鏡を上げながら言う真太郎くん。
そして、私の手を取り甲にキスをした。


「真太郎くん、恥ずかしいよ」


顔が赤いのが自分でも分かる。
真太郎くんは、ふっと妖艶な笑みを見せた。


「恥ずかしがるといいのだよ」


「なっ!!!」


それにまた顔が赤くなる。


「名前」


そのとき、冷たい手に私の瞳がふさがれた。


「っ!」


声で、その手の主が分かった。


「征十郎くん」


「ふふ、正解。簡単すぎたね」


ちゅっと、征十郎くんは耳にキスをした。
そのとき征十郎くんの吐息が当たりくすぐったくなる。


「かわいい、名前」


いつもよりも低い声で囁かれた。
そのコエニ鳥肌が立つ。


「征十郎兄さん、ずるいです」


ぷくっと頬を膨らまして怒るテツヤ。
かわいいよ、テツヤ。


「まあまあ、そう言うな。テツヤ。今日はお前たち二人の卒業式だからな」


「母さんたちが校門前で待ってるのだよ」


「そうっスよ!これから外食って言ってたっスよ!」


「え、早く行こうよー」


「まったく、俺のときは外食なんてなかったってのに」


兄弟が私とテツヤの前になって歩く。
私たち双子は顔を見合わせて笑う。


「あ、そうだ」


ふと、征十郎くんが立ち止まり振り返る。


「ほら、みんなで言うぞ」


征十郎くんの言葉を合図にみんなが振り返る。


「「「「「二人とも、卒業おめでとう」」」」」


私たち二人は、こんなに兄弟に祝ってもらえて幸せです!


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ただのキセキに祝ってもらいたいがための自給自足(笑)
今年、卒業の皆さんおめでとうございます!!
これから始まる新生活に向けてがんばりましょうね!
これからも、このサイトの応援をよろしくお願いいたします!