過去拍手B

※櫻籠り哀歌


3度目だ。
3度目でやっと、結ばれる運命になれた。


「涼太っ」


君の全てがほしい。
君の声も身体も血も何もかもが欲しい。
何度も何度も君の声で俺の名前を呼んでほしい。
それで、お願い。
俺だけの君だと自覚させて。


「……涼太?」


俺の全ては君のものだ。
君のためなら俺はどうなってもいい。
なんだってやる。
人を殺すのも厭わない。
だって、俺は君を中心に回っているんだから。


「りょーた!」


「!何するんスか!」


「だって、さっきから私が呼んでるのに気づいてくれなかったんだもん」


「…あー、ちょっとボーっとしてたっス」


君は、初めて会ったときのようにいつまでも純真だ。
それを俺が2度も汚した。
2度も殺したんだ。
あのなんとも言えない快感は、忘れもしない。


「もう、涼太ったら!ほら、家に早く帰ろう?」


君は、俺の手を自然に繋ぎ引っ張る。
あああああ、もうかわいい。
かわいすぎる。
早く俺のものにして、汚したい。
俺で染めたい。


「今行くっスよ」


でも、君の幸せのためなら俺…――



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これからの彼は、きっと大変だと思います。