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そして部活後は、悠凪と一緒に帰っとる。たまに赤也、ブンちゃん、ジャッカルも一緒に居るが今日はいない。
赤也は、親に早く帰ってくる様に言われたらしく渋々真っ直ぐ帰宅した。
ブンちゃんとジャッカルは、ブンちゃんの弟達と遊ぶ約束をしていたらしく今日は、ジャッカルがブンちゃん家に泊まりらしく急いで帰った。
つまり、今日は悠凪と俺だけじゃ。まぁ。、元から俺は悠凪の住むマンションに家が近いから別に構わんがの。
「のう、寄っていって構わんかの?」
「うん?いいよ」
「お前さん1人だとなにも食べんからのう。俺がなんか作っちゃるよ」
「うん?でも家になにもないよ?」
「どうせ飲み物しかないんじゃろ?なら、買い物するナリ」
「うん、ぶどうのジュースおいしいよ」
何故か悠凪は、俺等に与えられた物しか口にしない。つまり、1人でいる時は基本的に食べ物を口にしないのじゃ。
まぁ、実のところ吸血鬼であり悪魔でもある悠凪は人間の食べ物を食べても余り意味はないからのう。
それでも美味しいというのは、わかるみたいじゃから…なるべくなら色んな物を食わせてやりたい。
じゃが、苦手な物も多いみたいで結構な確率で顔をしかめたり要らないと突き返してくる。
「パスタとオムライスどっちがよか?リクエストがあれは、そっち作るぜよ」
「うん?じゃあパスタがいい」
「なら、お前さんが好きな野菜とキノコ入れちゃるけん」
「うん?ありがとう」
「お前さんも手伝うじゃよ」
「あたしがんばるよ」
悠凪は、肉類が苦手らしく…特に豚肉や牛肉などは見た瞬間に拒否したくらいじゃ。鶏肉は、ある程度食べるが好きではない様じゃし…
やっぱり生き物じゃからかのう…魚も白身しか食べんし。
そのかわりに野菜やフルーツ、穀物やキノコなどは好きらしい。ちなみに葡萄が一番好きらしく、悠凪の家の冷蔵庫には常に葡萄ジュースが入っとる。
あと卵は例外らしく普通に食べとる。むしろ、ブンちゃんとよくプリンを食べとるしの。
「雅治?これきのこ?おいしい?」
「それはブナシメジじゃな。パスタに入れてみるか?」
「うん?いれる」
「あとは、悠凪の好きなエリンギと椎茸入れるかの。野菜は〜」
そんなこんなでスーパーで買い物をしとるが、いつ来ても悠凪は不思議そうに棚に並べられた物を見つめている。
まぁ、色々と見たことがないんじゃろうけど。でもいつの間にか葡萄を何房も持ってる辺りちゃっかりしとる。
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