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…ははっ、やだなぁ。
結局、みんな戦ってるじゃないか。どっから持って来たのか知らないけど真田なんて容赦なく刀振り回してるし。
ブン太と柳もジャッカルにフォローされながらも必死に小刀を片手にエクソシストと対峙していて、赤也はその4人の近くで上級悪魔の相手をしている。
「…あやつ等、死に急ぎ過ぎじゃろ」
「ふふ、それ仁王が言うの?お前、もうほとんど魔力ないじゃないか」
「そういう、お前さんもそろそろネタ切れじゃろ」
「ふふ、悪魔の相手をするのに霊力を使い過ぎたからね。殺せないのが大分辛いよ」
「でも不思議と気分はいいナリ」
「ふふふっ、俺もだよ」
仁王と背を合わせてそんな会話をしながら構える。状況が状況なのになんでかヤケに気分がいいのは、自分の好きな様に行動してるからかな。
死神としてじゃなくて、俺がしたい様に動くなんてなかなかなかったから。
俺は、死神で…傍観者。だから人間側でも悪魔側でもなくて、ただ終わりのない争いの後始末に魂を回収して記録するだけ。
でも今は、どうでもいいかなとか思ってる…ふふ、最高位に就いてるクセになんて無責任なんだろう。
そんな状況で悪魔とエクソシストの相手をしているて、やっとまともな戦力が到着したらしい。まぁ、悪魔特化過ぎるけど…
「悪魔を優先的に殲滅!エクソシストは抵抗する様なら容赦するな!わかったら行け!」
「ふふふ、まさかの仲間のエクソシストに容赦するなって…跡部正気?」
「ふっ、下らねぇ事に加担してる奴等は俺の仲間じゃねぇからな」
「つーか、跡部はあそこの人間なのに暴れ回っとる3人を保護するべきなんじゃなか?」
「アーン?あれは俺の管轄じゃねぇよ。つーか、素直に保護される様な奴等かよ。柳生がどうにかすんだろ」
「それで状況はどうなの?なにかわかったの?」
引き連れてきたエクソシストに指示を飛ばしながら俺と仁王の元に来た跡部は、苦笑いを漏らしながらもゆっくりとエクソシストの上層部がしようとしていた事を説明してくれた。
もちろん、その間もずっとエクソシストと悪魔の相手をしながらちょっと余裕ないけど。
まぁ、簡単にいえば悠凪で人体実験をしてエクソシストに吸血鬼の再生力と回復力が付くようにと色々とやっていたらしい。
拷問はその実験のおまけみたいなものだったと語る跡部は、怒りなのかなんなのか…さっきから殺気が凄い。
あぁ、跡部のこの眼はいつ見ても好きになれないなぁとか思いながら、ゆっくりとさっきから有り得ない速度で三つ巴合戦してる悠凪とルシファーとエクソシストの最高位を見上げた。
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