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イタズラの申し子 (1/4)


あぁ…今日は、散々だぜ。
みんなの試合は見れないし、雷は鳴るし。

でも千歳くんは、マジで救世主だった。むしろ、なんか普通に千歳くんに癒された。なんなの、千歳くん…実はトトロなの?森の妖精なの?やだ、すげぇ似合う。

そんな事を考えつつ、ふらふらと寮の廊下を歩いていた。



「璃亜さーん!!」

「ぐへぇっ!?」

「うわ、相変わらず色気なーい」

「おまっ…急に後ろから飛び付かれて色気もクソもあるか!」

「え〜?てか、なんで1人なの?いつもくっ付いてるお供は〜?」

「管理棟に呼ばれてたんじゃい!つーか、そういうお前も珍しく1人じゃねぇか!」



背後からあたしにおんぶと言わんばかりに飛び付いて来たのは、1年生で群を抜いてフリーダムな一斗である。

それにしてもいつもは、やっすーか茜と一緒にいるのに何故にこんなところで1人でいるんだ。いや、一斗の事だから特に意味はないんだろうけど。

というか、いくら背中の怪我がよくなって来たからって背中に飛び付くのはさすがにない!普通に痛かったし。てか、まだ治ってないからね?その辺をこいつはわかってるのかね?

いや、わかってやってるね!
すっげぇ、笑顔だもん!!



「今から茜ちゃんを練習に誘おうかなーって思ってたんだよねー」

「茜と2人で?」

「うん。季楽達はカフェでなんか話し合いしてるんだけど〜。茜ちゃん、いつものおねむタイムで起こしに行くついでみたいな〜?」

「茜は、あたしか」

「えぇ?茜ちゃんの方が可愛いし。それにちゃんとベッドで寝るもん」

「はいはい、あたしはどこでも寝ますよ!悪かったな!」

「でも璃亜さんならどこで寝てもすぐ見付かりそうだし、別にいいんじゃないの〜?」



否定出来ないのが悔しい!
とりあえず、茜を起こしに行くならこんなところで油売ってないで早く行け!

しかしそんなあたしの思いを無視して、ほら一緒に茜ちゃん起こしに行こ〜とあたしの手を引く一斗にもはや諦めモードである。

…もう本当にこいつは、自由だな。いや、茜を起こしに行くくらい別にいいけど。

それにしても、今日は練習が中止になったからか…みんな自主練してるらしく寮が無駄に静かである。



「ねぇ、璃亜さんさぁ〜ミクスドのペア見たぁ?」

「まぁ、一応見たけど」

「なんか立海の人達がめっちゃ嫌そうな顔しててウケたんだけど!」

「そこはウケんなよ!」

「だって璃亜さんにサーブ当てた人達でしょー?コーチ達もなんであえて練習をミクスドにしたのか意味不明なんだけど」



いや、まぁ…それはそうだけども。そして相変わらず、お前はそういう事をはっきり言っちゃうのな。

でもミクスドとか基本的にやらないからいい練習になりそうだと思うけどなぁ。

まぁ、男子側は嫌々やってる感凄かったらしいけど。特に立海メンバー。ちなみに立海は弦ちゃんと赤也以外のみんなはペアに選ばれたらしい。


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