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やっぱり声って大事 (1/4)


ん〜…あの後はお昼にみんなが起こしに来て、お昼を済ませたのはいいんだけど。

コーチ達には、今日はもう安静にしてるようにって念を押されるし。なるべく部屋で休んでる様にして下さいって言われて…部屋でぼっちです。

まぁ、みんな練習があるからね。あたしに構う暇はないから仕方ないね。

とりあえず、握力鍛える為に弦ちゃんに借りたハンドグリップをギュッギュッしているが地味に辛い。

そして遂にはベッドの上でストレッチまでし始める始末である。


―――
――――
―――――


んんっ〜…ん?

あれ、なんか自己流の握力とストレッチを混ぜた天才的な握力ストレッチ(ネーミングセンス皆無)をしてたら寝ていた様だ。

まぁ、部屋暖かいからね。

ふぁ〜っと欠伸をしながら伸びをしていると不意にコンコンとドアをノックされて誰だろう?と思いつつ、どうぞー!と声を掛けると少しだけ間が空いてからゆっくりとドアが開いた。



「璃亜!大丈夫なんか!」

「ちょ…謙也、女の子の部屋でそない大声出すもんやないで」

「あ、タリーズじゃん」

「その呼び方やめてや」

「顔色悪くなさそうやけど…ホンマに大丈夫なん?なんやみんな様子見に来たら寝とるらしく出てけぇへんって言うとったから…」

「あぁ…握力ストレッチしてたらいつの間にか寝てた」

「ちょ、俺の事無視せんといて」



まさかのタリーズである。

しかも練習終わりに来たのかなんなのか、うっすらと汗を掻いてる2人は顔が赤い。そういえば、この2人はスタミナ組だっけ?とりあえず、そこに立っていられても困るので中に入って貰った。

そしてベッドからゆっくりと降りてバッグの中からタオルを取り出して、手前にいた忍足に渡した。



「…汗くらい拭いてから来なよ。風邪引くよ」

「っ…璃亜ちゃんの匂いや」

「おい、やっぱり返せ」

「おい侑士!変態力発揮しとる場合か!」

「もう忍足は無視しといて…どうしたの?なんかあったん?」

「いや、さっき練習が終わったから璃亜の様子見に来ただけやねん」

「そんなに心配しなくても大丈夫なのに。ちゃんと休めば特に問題ないしさ」



元気そうでよかったと言わんばかりの顔をして笑う謙也にありがとと笑うと俺はなにもしとらんやろ!とか謎の突っ込みをいただいた。

いや、心配して様子見に来てくれた事は嬉しいし。

相変わらず、忍足はなんかあたしのタオルに夢中で気持ち悪いけど…謙也の嬉しそうな顔見れたからいいや。

てか、謙也にも貸せよ。
汗拭いてねぇじゃねぇか。


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