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赤髪さんとクリームさん (1/4)


あぁ、もう…面倒臭い。

とりあえず、跡部くんには中学の時のサボり仲間って事を軽く説明しといた。

そして毛利さんと精市は、さっきからその無駄なニコニコ合戦やめてくれる?目笑ってねぇし、こえーよ。



「氷室先生、なんか言ってた?」

「アーン?数値は相変わらずだが、大分落ち着いてるとは言ってたな」

「んー、よくもなってないけど悪くもないみたいな?」

「元々、璃亜の病気は薬で進行を抑える事しか今は出来ねぇからな。それでもかなり進行は遅くなったみてぇだけどな」

「そうなんだ。あたし、すぐに体力測定に行っちゃったからさ」

「まぁ、まだ細かいところの結果はまだ出てねぇけどな」



あぁ、とりあえずはよかった。

最近、体調が良いのはあたしの勘違いではなかったみたいだし、薬の量も大分減ってたから。

もちろん、定期的に飲む薬はちゃんと飲んでるけどね。

それにしても、前よりも全然体を動かすのが楽になったのが自分でも凄くわかるのが嬉しい。いや、まぁ…病気になってからまともに運動してなかったのも原因だけど。

まぁ…相変わらず、長時間は無理だけど…それなりに体は動かせるようになったしね。



「ふっ…それにしても、前より全然動ける様になったな。無理もしてねぇみてぇだし」

「いや…この間、跡部くん家でも一緒に打ったじゃん」

「あれは軽くラリーしてただけだろ」

「確かに、ラリー何回続くかとかアホな事してただけだしね」

「でもまぁ、璃亜がテニスを楽しんでるみてぇでよかった。電話では反対なんて言ったが、俺様もお前のプレイをもっと見たくなった」



そう言いながら軽く笑う跡部くんがあたしの頭をぽんぽんと優しく撫でた。

お、おぉ…やっぱり跡部くんに認められるのは嬉しいな。

多分、跡部くんは氷室先生から色々聞いてるから早苗と同じくらいあたしを心配してるだろうしね。

それでもあたしのプレイを見たいとか言ってくれるとは…あたしちょっと嬉しくて泣きそうだぞ。

いや、まだ結果が出てないから選手して参加するのが決まった訳じゃないけど。



「ははっ、ありがとう。それに最近は、ちょっと体力付けようと思って色々やってるんだ」

「…色々ってなにをしてる?」

「嫌だなぁ、そんな顔しなくてもランニングとか激しい運動はしてないから。ただ、バス使わないで歩いたり、なるべく階段使ったりとかその程度だよ」

「なかなか健康的だな」

「まぁ…ぶっちゃけた話すると最近やたらと教師と追い掛けっこしてるから、それで体力付いたってのもある」

「…お前、問題児過ぎだろ」



いやぁ、テニス部と関わるようになってから前よりサボる事が多くなったからね、仕方ないね!

むしろ、部活よりも廊下で走り回ってる方が普通に多い気がするレベルだし。


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