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人への物は慎重に (1/4)


どうも、部活が終わりダッシュで駅に向かっている璃亜です。いやぁ、こういう時に限って部活が長引いたりするっていうね!

ちなみにいつもマンションが同じ的な意味で一緒に帰ってる仁王は、普通に学校に置いて来た。ていうか、即行であばよ!ってみんなに言って学校飛び出して来たからね!仕方ないね。

そして壁に寄り掛かる見慣れた姿に少し安心しつつ、駆け寄る。



「ご、ごめんね!部活長引いちゃって…かなり待ったよね?」

「いえ、別に大丈夫ですよ。それに部活長引くって連絡貰ってましたし」

「ホッント、ごめんね!!」

「気にしてませんし。それに無理言ったの俺ですから」

「言い出したのあたしだけどね」

「行くって言ったの俺ですけどね」

「……………」
「……………」

「もういいですから。時間勿体無いですし、ほら行きますよ」



相変わらず、クールだな。
呆れた様に笑うとあたしの手を握るわかちゃんにもう一度遅れた事を謝れば次謝ったら怒りますよとか言われた、解せぬ。

そうです!今日は、わかちゃんと訳あって待ち合わせをしていました。ちなみにわかちゃんが来てくれて凄く助かった。

まぁ、その理由が先日がっくんの誕生日だったんだけどプレゼントを用意出来なかったから、メールと電話だけだったんだけど…さすがにジローちゃんにあげたのにがっくんだけなしはなぁ〜と思ってわかちゃんに誕生日プレゼントなにあげたか聞いたりしてたら、買いに行くなら付き合いますよ?って言われた訳です。

ちなみにがっくんの事なら忍足の方が知ってそうだけど、あえてわかちゃんに聞きました。



「とりあえず、どこに行くんですか?」

「ん、がっくんって羽とかの小物好きなんだよね?だから、雑貨屋に行こうかなって!」

「あぁ、いいんじゃないですか?」

「ちゃんとわかちゃんも選んでよね!」

「そこは、璃亜さんが選ぶべきなんじゃないんですか?」

「えぇ、それもそうだけど。まぁ、いいから一緒に選ぶのだよ!!」

「はいはい、わかりましたよ」



そして、そんな会話をしながら歩いていると不意にわかちゃんの腕にあたしがあげたミサンガが見えた。まだ付けててくれたんだ、なんか嬉しいな。

なんかわかちゃんは、こういうの身に付けるタイプじゃないと思ってたし。アレだ、カバンに付けたりするタイプかと思ってた。

そんなあたしの視線に気付いたのか、わかちゃんがミサンガを見つめるとゆっくりとこちらを向いた。



「気に入ってますよ」

「マジで?ならよかった」

「切れるまで付けますよ」

「ハハッ、そしたらまた作ってあげるよ」

「お願いします」

「次は、わかちゃんが色決めてね!」

「璃亜さんのセンスに任せますよ」

「またかよ!!」



え、ダメなんですか?なんて言いながら笑うわかちゃんにピンクなんてどう?と言ったらそれは嫌ですとハッキリ言われた。

あたしに任せるんじゃなかったんかい!!


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