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お持ち帰り希望 (1/4)


け、謙也のバカヤロー!

なにが浪速のスピードスターは、ジャンケンも余裕で勝てるだ!余裕で最初の1回しか勝ってねぇじゃねぇか!!

ひーちゃんにまんまと乗せられてんじゃねぇか!

そして満足そうなひーちゃんと膝を付いて嘆いている謙也に大爆笑の那由と康ちゃんである。

もうやだ、このメンバー。



「アハハッ…やべぇ、腹いてぇ!忍足、瞬殺されてんじゃん!」

「ホンマ、さすがは浪速のスピードスターッスわ。負けんのも速いわ」

「ふふ、忍足ドンマイ。お昼奢ってあげるから元気出して」

「あかん、なんで1回勝負にせんかったんや…勝ったんに!」

「謙也がアホだからじゃない?てか、みんなで食べればいいじゃんか!」

「…ほーん?つまり、俺と2人が嫌やっちゅー事やんな?」

「そ、そういう訳じゃないけど!」



その言い方はズルいだろ。

まぁ、嫌じゃ…嫌じゃないけどさ?別にみんなで食べればいいじゃないか!どうせ合流するんでしょ?

なら、尚更一緒でいいと思うんだけど!!

しかしそんなあたしの意見はスルーされて、スタジオを出たら謙也は康ちゃんと那由に連れて行かれた。

そしてまぁ、楽しんでおいで。とか笑顔で手を振ってる康ちゃんが悪魔に見えた。後、ひーちゃんになにを耳打ちしたんですか?あの…物凄く怖いんですが。



「ほな、行きましょか」

「え、どこに!?」

「飯食わんの?まぁ、璃亜さんが腹減ってないんやったら俺も別に平気ッスけど」

「あぁ、どっちでもいいよ?ひーちゃんは、なんか食べたい物あるの?」

「別になんでもいいッスけど、ワガママ言うてええなら璃亜さんの料理食べたいんやけど」

「また随分と可愛いワガママだな」



でも材料あったかなぁ…。ん〜、昨日の残り物くらいしかない気がする。さすがに残り物を食べさせるのもなぁ。

とりあえず、買い物に行かなきゃ材料がないと伝えると買い物くらい別にいいッスよとか言い出すひーちゃんであった。

そこまでしてあたしの料理が食べたいのか!いや、あたしの作った物を美味しいって食べてくれるのは嬉しいけどさ。

まぁ、別にいっか。
あたしもあんまり制服でうろうろするの嫌だったし。

そしてひーちゃんと一緒に近くのスーパーに買い物に来たんだけども。



「ひーちゃんは、具体的になにが食べたいの?」

「…なんでもええ」

「ちょ、それが1番困るんだけど。後、手を離そうぜ」

「それは嫌ッスわ」

「なんでだ!ん〜、ひーちゃんお腹空いてるの?さっき別に平気とか言ってたけど」

「正直、そんな減ってへん」

「なら何故にあたしの料理食べたいとか言い出したし」

「…んなの、璃亜さんの料理なら食べれるっちゅー事ッスわ」



やだ、なんかひーちゃんが可愛い。なんでちょっと照れてんの、自分で言っといて照れるとかどう言う事なの…可愛過ぎかよ。

てか、そんな事言われたらあたし張り切って料理しますけども。あ、でもなに作るか決めてねぇや。

マジでなに作るかなぁ。


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