夏休みの敵です! (1/4)
なんか気が付いたら自分の部屋のベッドにいた。なにを言ってるのかわからねぇと思うが、あたしにもわからねぇ!
えっ!?あれ?打ち上げは!?
もしかして、全部夢落ち!?
とか思ってたら急にドアが開いて心臓が口から飛び出し掛けた。
「あら、起きてたの?」
「え、えぇっ…早苗!?」
「おはよう。あんた、打ち上げの最中に寝たっきり全然起きないから」
「ゆ、夢じゃなかった!!」
「はぁ?なに寝惚けてるのよ。とりあえず、朝御飯作ったから顔洗ったら来なさいよ」
そして早苗に言われるがまま、顔を洗ってリビングに行くと温かご飯があたしを出迎えてくれた。
ふえーい!!!
しかし、早苗さん!味付けが薄いです!柳くんの好みに寄り過ぎて味付けが薄いです!味気無いです!!おじいちゃんか!
しかし、早苗に殺されそうなので文句を言わずに完食しました。
「ごちそーさまでした!」
「はいはい、御粗末様でした」
「それで?なんで早苗がいるの?」
「跡部くんが全員送ってくれたんだけど、あんたが全然起きなくて仁王くんが部屋まで運んでくれたのよ」
「マジかよ…跡部くんにお礼言わなきゃ」
「仁王くんにも言いなさいよ。それで戸締まりとかの関係で私が泊まったのよ」
あぁ、なるほど。
て言うか、今日って部活休みだっけ?でも早苗が呑気に皿を洗ってる辺り、部活はなさそうかな。
とりあえず、携帯をチェックするとLINEとメールがヤバい。お前等、落ち着けよ。どんだけ送って来てんだよ。
あ、幸村くん…名前呼び慣れねぇな、おい。精市から部活は2日間休みだからゆっくり休む様にってメール入ってたわ。
「早苗の今日の予定は〜?」
「私は、蓮二の家に行くわよ」
「あ、そうですか。ラブラブでなによりですね!じゃあ、あたしは買い物でも行こうかな〜」
「なら、仁王くんにお礼言ってから行きなさいよ。私、片付け終わったら帰るから」
「えぇ?メールしとくよ。どうせ、あいつまだ寝てるでしょ」
あぁ、それもそうね。と納得しながら片付けを終わらせた早苗がこっちに戻って来る。
これから柳くんとお家デートか。相変わらず、ラブラブだな…このやろう。いや、別にいいけどね?早苗さんを取られたとか思ってないですよ、はい。
とりあえず、じゃあ帰るからねと荷物を持って去って行く早苗を玄関まで見送った。
ん〜、マジで急に休みになるとやる事ないなぁ。ま、とりあえず大量に来ているLINEとメールを返すか。
そして一通り返信し終わったと思ったら、即行で電話が掛かって来た。
どんだけだ。
「もしもーし」
「"あ、璃亜先輩ッスか?おはよーッス!"」
「おはよー。てか、あんた起きてたの?ちょー意外なんだけど」
「"姉ちゃんに叩き起こされたッス!あ、それで先輩今日ヒマッスか?"」
「ん〜買い物でも行こうかな〜って思ってたけど。なんで?」
「"あ、あの…俺ん家来ないッスか?"」
とりあえず、なんであたしが貴重な休みを使って赤也ん家に行かなきゃならんのだ。
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