ポンコツ認定 (1/4)
仁王が夏風邪でダウンしてから何度か顔を見に行ったが、お姉さんのお陰なのか無駄に元気だった。
そして無事に仁王が部活に復帰した訳だが、早速三強の説教タイムでござる。
「まず、食生活だ。朝は食べず、少食な上に偏食。体調を崩すに決まっている」
「…ピヨ」
「少食は百歩譲っていいけど、朝食は必ず食べる様にって中学の時から言ってるよね?ねぇ、聞いてる?なんなら昼食は、丸井の5倍食べる?」
「む、無理ナリ」
「自己管理も出来ぬとは、たるんどる!!!」
三強が完全にオカンや。いや、真田くんはオトンか。
いや、あんな恐ろしいオカンは嫌だけど。
そして正座させられて部室で説教をされている仁王を哀れみの目で見ているあたし達である。
てか、ブン太の5倍ってなんだよ…フードファイターもビックリな量だろそれ。むしろ、ブン太と同じ量を食べるのですら無理だろ。
あ、でもあたしも言いたい事あったんだった。
「後、クーラーの設定温度が16℃とか頭おかしいと思います!温度差で体調崩します!」
「…あ、暑いから仕方なっ…」
「…ふーん?」
「…き、気を付けるナリ」
「て言うか、体力はあるクセになんでそんな貧弱なの?ホント、仁王って夏場になるとポンコツになるよね」
ポ、ポンコツ!幸村くん、やめて!
笑い堪えるの大変だから!赤也とブン太が吹き出しそうだから!そしてあたしも吹き出しそうだから!
しかも柳生くんも全くその通りですと言わんばかりに頷いてて、マジで笑い堪えるの辛い。
それにしても仁王がこんなに説教されてるのは、初めて見るかもしれん。メニュー増やされたり、怒られたりしてるのはよく見るけど。
とりあえず、正座してる仁王が面白いから写メっとこ。
「てか、さっきから璃亜先輩が近くていい匂いするッス」
「離れろ!変態!」
「バッカ、お前…!思っても口に出すんじゃねぇよぃ!!」
「いや、お前もな!!!」
「だってこの距離だぜぃ?璃亜の匂いすんのは仕方ねぇだろぃ!」
「うるせぇよ!なに言ってんだお前!」
そして相変わらず、赤也とブン太はバカである。て言うか、なんかあたしの体臭が凄いみたいな言い方やめろや!
毎日、お風呂入っとるわ!むしろ、最近は2回くらい入っとるわ!だから水道代がヤバいんだよ!コノヤロー!
そんな言い合いしながら、とりあえず三強による説教タイムが終わるのを待った。
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