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合同合宿最終夜U (1/5)


**比嘉部屋**



「あー、合宿終わったやぁ」

「でも璃亜のお陰で楽しかったさぁ」

「正直、余り期待していませんでしたけど…今回の合宿は確かに楽しめましたね」

「うめーもんいっぺー食べたさぁ!」

「それ合宿関係ないさぁ」

「…まぁ楽しめたさぁ」



最初は、他校を偵察する予定でこの合宿に参加しましたが…いつの間にか、この合宿を楽しんでいました。

全く…廊下で彼女を見付けたりしなければ、今頃は彼等の弱点を見付けていたかもしれないと言うのに。

フッ、しかし…彼女がいなければこんな有意義に過ごす事が出来なかったのも事実。



「璃亜、可愛かったさぁ」

「凛、もう淋しがってるやっしー」

「明日、お別れしたくないさぁ…」

「それは、わんも同じさぁ」

「わんさびさんさぁ」
「わんも…」
「ぐわぁぁぁん!璃亜ー!」

「ふらー、慧くん!かしましいー!」



それに、どうもうちの者が彼女に夢中になってしまった様で、喧しくて仕方ないんですよ。

まぁ、珍しいタイプの方ですからね。我々を知らなかったのもそうですが、あんなに真っ直ぐ我々と向き合ってくれた者は今までいませんでしたからね。

それと彼女は、俺の弟子でもありますからね。不本意ですが。



「それにしても璃亜もてーじさぁ」

「あにひゃー好かれ過ぎたからなぁ」

「あれ程に警戒心がないのは、如何なものかと思いますがね。まぁ、あれが彼女のいいところでもありますが」

「永四郎が言うとなんか怖いさぁ」

「…怪しい感じするさぁ」

「君達、ゴーヤー食わすよ」



ま、まぁ…とにかく、彼女は良くも悪くも我々に色々なものを教えてくれました。

フッ、本土もまだまだ捨てたもんじゃないですね。まぁ、決して認めた訳じゃないですけどね。

それにしても、楠木くんは立海から転校をした方がいいと思いますね。

あんなところじゃ、治るものも治らないでしょう。やはり、我が比嘉への転入を進めるべきか…


そうすれば、立海や氷帝…青学の者達に勝ったも同然。彼女は、我々がいただきますよ。



「永四郎ー?さっきからニヤニヤしてどうした?」

「甲斐くん、楠木くんを我々、比嘉へ勧誘しますよ」

「…は?」

「え、永四郎が暴走してるさぁ…」

「いつもの事さぁー」



しかし、甲斐くんに転校とか無理だからと楠木くんから返信が来たのは、その5分後だった。

ま、まぁ…無理だとわかっていましたけどね、フッ。

※木手さん迷走中


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