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絡まり合う想い (1/3)


第2試合:Aコート

相手は比嘉で平古場・知念ペアだ。そして俺等、立海からはジャッカル・蓮二ペアが出てる。

比嘉も力を付けて来てるから油断はしてない。まぁ、それでもうちが負ける事はないと思うけどね。



「のぅ、幸村?」

「ん、なに?」

「青学のおチビはどうだったんじゃ?」

「あぁ、なんかお礼にあげただけッスよとか言ってたよ。後、そんなに大切なら目離さない方がいいんじゃないッスか?って。ふふっ、本当に生意気だよね」

「まぁ、確かに一番の問題はあやつじゃしな」



全く青学のボウヤは、本当に生意気なんだから。それにいくら頬だろうがなんの躊躇もなくキスはどうかと思うよ。

まぁ、それに全く気付いてない璃亜もどうかと思うけど。それになんか知らない内に跡部なんかと一緒に寝てるし。

羽川も言ってたけど、本当に危機感のない子だよね。まぁ、そこも可愛いんだけどさ。

でも、俺以外のヤツの前で無防備なのやっぱり気分が良いものではない。

最近、俺等にも心を開いてくれてるせいか…なにかとガードが緩すぎて心配になるよ、全く。



「あ、そうだ。まさかとは思うけど璃亜に手出してないよね?」

「…出しとったらあやつがあんな顔して笑っとらんじゃろ」

「まぁ、それもそうか。でも芥川には、驚いたよ。まさか、ボウヤに嫉妬するとはね」

「寝てたにしろ、目の前でそんな事されとったら誰でも腹立つじゃろ」

「芥川も男だったって事か。ふふっ、やだなぁ厄介なのばっかり増えて」



それでもなく厄介なのから好かれてるのに。今、俺の隣でなに考えてるかわからない顔してる仁王とか。

まぁ、別に仁王に限らないけどね。丸井も赤也もそうだし、氷帝の日吉とか跡部も多分そうだしね。

あぁ、やだやだ。
なのに、等の本人は亜久津と楽しそうにお喋り中だし。誰とでも仲良くなれるのも考えものだよね。



「幸村、顔が怖いぜよ」

「ふふっ、ちょっとね」

「まぁ、なんとなくわかるがの」

「ふふっ、だろうね。だって、気付いてないの璃亜くらいでしょ」

「じゃろうな。あやつの事じゃ、もう越前と芥川の事も忘れとるぜよ」

「ふふっ、俺もやってみようかな。そしたら少しは、危機感持つかもしれないし」

「いや、からかわれたくらいにしか思わんじゃろ」



はぁっ…と溜め息を吐きながら仁王が呆れた様な顔をする。

ふふっ、仁王も本当に丸くなったなぁ。前の一匹狼っぽい感じがまるで嘘みたい。

これも璃亜のお蔭なのかな?まぁ、でも仁王の本音は今でもよくわからないけどね。

とりあえず、璃亜には少し話をしなきゃかな?いや、蓮二を通じて羽川に任せようかな…さすがに嫌われたくないし。


そんな事を考えながら、無事に勝利して戻って来たジャッカルと蓮二に軽く指摘をしてから、コートに入った。


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