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残るか否か! (1/4)


あーもう、最悪だ。

悪夢の公開処刑が終わり、なんだかんだで食事をしていると跡部くんの声が響いた。

どうやら、今後の合宿についての話らしい。それを合図に幸村くん達が何食わぬ顔でこっちに来たがもう気にしない。開き直るさ。

それで、跡部くんが監督達に連絡をしたら月城さんの存在を知らないと言っていたらしい。

…存在が消えたってそういう事ね。つまり、月城真梨亜という人物は元からいない事になってるみたいだ。

アレかな、あたし達は不本意だけどトリップやらなんやらを知っちゃったから月城さんを覚えてる的な。


そんで、月城さんの存在が無くなったせいであたしが怪我をしたらやらなんやらの説明がまともに出来なくなって、合宿はこのまま続けるらしい。

帰りたいなら帰っていいらしいんだけど、理由もないのに帰れないしね。

てか、この怪我の説明が出来ないっていう。流石に事故にしては、あからさまにおかしい傷だし。

まぁ、別に今更帰るとか言わないけどね。問題はなくなった訳だし。


それを幸村くん達に話すと何故か呆れた様な顔をされた。いや、確かにここは帰った方がいいのかもしれないけどさ?なんかここまで来たら、帰ったら負けかな?みたいな。



「普通は、帰るだろい」

「璃亜先輩、マジでバカなんスか?」

「まぁ、今更帰るとは言わんじゃろうとは思っとったが、予想通りじゃな」

「その意気は良し!だが、楠木はすぐに無茶をするからな!安易に許可を出す訳にはいかん!」

「真田の言う通りだな。俺も楠木が残る事にあんまり賛成じゃねぇな」

「私もです。楠木さんは、一度ゆっくりと休養を取るべきです」



そしてこの反応である。
なんか、前みたいにお前の好きにしろ感がまるでなくなりました。

まぁ、みんなには結構心配を掛けちゃったからね。反対されるとは思ったけど…まさかほぼ全員から反対されるとは思わなかったり。

いや、でもここまで反対されるなら素直に帰ろうかな。迷惑掛けたのは事実だし。それに結構、好き勝手やっちゃったし。



「ハァ…本当に璃亜は。どうしても残りたいなら医者に診てもらって、異常がなかったらいいよ」

「そうね。医者は跡部くんに頼んでみるわ」

「え、そこまですんの!?」

「当たり前だろ。それに璃亜が帰るって言った場合も病院には行ってもらうつもりだったから」

「うむ、今回の事で肉体的にも精神的にもかなり負担が掛かっている可能性がある。その上で病気の進行になにかしらあったら困るだろう」



た、確かに…これは反論出来ない。
いや、する気もないですけど。


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