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たまには素直に (1/4)


…あーもうやだ。

色んな意味であたし終わった。


「いつまでそうやってるつもり?早くご飯食べなさいよ」

「…死ぬ。あたし恥ずかしさで死ぬ。もう帰りたい」

「ふふっ、みんな喜んでたじゃない」

「うわぁあ゛あ゛ぁぁ!」

「ちょ、璃亜さん落ち着いて下さい!」



食堂で机に突っ伏しながら数分前の出来事を思い出し、ガンガンとテーブルを叩く。

そして一緒のテーブルにいた杏ちゃんが必死にあたしを宥めてくれるが、正直立ち直れそうにない。


―――
―――――


…数時間前。

あたしは、余りの恥ずかしさで部屋から飛び出したのはいいが、行く宛もなかったのでフラフラとしていた。

そこに現れたのが比嘉メンバーだ。しかも何故かあたしを見るなり嬉しそうな顔をしてジリジリと近付いて来て、直感でなんかヤバいと感じたあたしは逃げ出した。



「あ、逃げたさー!」

「ふらー!早く捕まえるんどー!」

「逃がしませんよ」



え?なに!?なんであたしを捕まえようとしてんの!?てか、縮地法やめて!なにそれ反則過ぎワロエナイ!

とりあえず、捕まったらヤバい気がする。てか、嫌な予感しかしないっていうね。

しかし、見事に裕次郎と木手くんに追い付かれた。

が、木手くんに腕を掴まれた瞬間、そのまま背負い投げの要領で木手くんを裕次郎にぶん投げて逃げた。

マジで真田くんありがとう!
真田くん直伝の護身術が役に立ちまくってるよ!


凛が裕次郎と木手くんに気をとられてる内に逃げる!あたし、超逃げる!


かと思ったら、前方から赤也とブン太があたしを指差すと凄い勢いで走って来た。

お前等もかよ!?



「璃亜せんぱーい!見付けたッスよー!!」

「おら、観念しろい!」

「意味がわからない!こっち来んな!!」

「赤也、行くぜい!」

「わかってるッスよ!璃亜先輩、怪我してるんですからちゃんと手加減して下さいよ!」



いやいやいや!まず、怪我してる先輩を追い掛け回さないで下さい!

てか、手加減する気ねぇだろ!お前等、全力疾走じゃねぇか!

とりあえず、逃げる素振りを見せつつ全力疾走して近付いて来た赤也にスライディングして転ばせて、そのままビックリしてるブン太にタックルして逃げました。

こいつ等、注意力無さ過ぎだろ。てか、完全に油断してただろ。


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