狂い始めた合宿 (1/4)
そして月城さんやら青学の視線がウザかったが無事に夕食を済ませて、昨日はなにもなく過ごせた。
それに天龍寺さんは、跡部くんに任せたから大丈夫だろう。
そして今日、あたしの担当は四天宝寺だ。とりあえず、いつもの様にドリンクとタオルを用意しに向かう。
四天宝寺のドリンクはそこまで複雑じゃないし楽でいい。まぁ、立海とか氷帝に比べたらって意味だからそれなりに複雑ではあるんだけどね。
そしてちゃっちゃとドリンクを作っていると背後からクスクスと笑い声が聞こえたかと思ったらバシャッと水音が聞こえた。
ゆっくりと振り向くとそこには、あたしが今作っていたドリンクを何故か頭から被っている月城さんがいた。その証拠に四天宝寺専用のドリンクボトルを手に持っていた。
「ちょっとなにしてんの」
「あんたが一番邪魔なのよ」
「ハァ?」
「…キャーーッ!や、やめてっ…ごめんなさいッ…」
「にゃっ…真梨亜ッ!?」
「真梨亜先輩ッ!?」
嫌な予感はしていたけどいざ目の前でやられるとなんと言うか…滑稽である。ドリンクボトルを放り投げるとあたしから逃げるようにして後退る月城さんを見下す。
そしてなんでか知らないけど月城さんの下僕に成り下がった青学の方々の登場である。
てか、ここに来るのマネージャーだけなのになんでいるんだよ。まぁ、月城さんの指示なんだろうけど。
苛々しながら放り出された空のドリンクボトルを拾い、無視して洗っているとグイッと肩を掴まれて向きを変えられると胸ぐらを掴まれる。
そしてあたしを睨む見慣れたバンダナ野郎。こいつ天龍寺さんの時も食って掛かって来てたよな。血の気多いな。
「テメェッ…!真梨亜先輩になにしやがった」
「……ハァ?そいつが勝手にドリンク被っただけなんだけど。むしろ、被害者はあたし。ドリンク作り直さなきゃなんないし、ふざけんな」
「なっ…テメェッ!」
「ハッ、舐めんな。んな、へなちょこパンチなんか効くか」
「真梨亜がなにしたってんだよぉ!もーう怒ったぁ!」
バンダナ野郎の拳を華麗に受け流して、そのまま胸ぐらを掴んでいた方の腕も払い退ける。
うん、真田パパとわかちゃんのお蔭だな。それと体調も万全だったし、ちゃんと反応出来た。
だけどさすがに外ハネ(菊丸)のドリンク攻撃は避け切れなくてもろにドリンクを被ってしまいポタポタと滴が落ちる。
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