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はじまりカラフル (1/4)


うーん…眠い。
今日は入学式である。ちなみにあたし達のではないので入学式と言う名の始業式である。

隣では、早苗が周りの騒がしさに眉を寄せている。まぁ、確かに朝からキャーキャーとうるさいんだけどね。



「朝から元気だね〜。あたしは、眠くて仕方ないわ」

「久し振りの学校だから浮かれてるんでしょ。でもこっちの迷惑も考えて欲しいものだわ」

「ハハッ、学校生活が楽しそうでいいじゃん。まぁ、羨ましくはないけどな」

「璃亜は、本当にいつも適当なんだから。ほら、クラス割り見に行くわよ」



あたしの友人である早苗は、そう言うとスタスタと歩いて行ってしまう。まぁ、早苗がこんな騒がしいところに理由もなくいる訳がないんだけどね。

キャーキャーと相変わらず騒がしい女の子達を尻目にあたし達は足早にクラス割りを確認し、教室に向かった。

今年は、どうやら早苗と同じクラスになれた様でかなり嬉しかったりする。去年は、たまに早苗に会いに行ってたがやっぱり寂しかったし。



「あー眠い眠い。始業式サボろっかなぁ〜」

「サボるなら一人でサボってよ。私は、ちゃんと出るからね」

「真面目だな」

「普通の間違いでしょ。サボる方が頭おかしいわよ」

「ちょ、頭おかしいって…」

「璃亜しかいないでしょ?」



さ、さようでござるか…。
サボるってだけで頭おかしいって酷すぎる。いや、確かに普通に考えたら始業式をサボる人なんてなかなかいないだろうけどさ。

あたし達、友達じゃん?その友達に頭おかしいって…思っても言わないだろ。いや、早苗だもんな、仕方ないわ。



教室に着くと外よりかは、マシだけど相変わらずキャーキャーと騒がしい。そんなに騒ぐ程なんですかね?確か、テニス部のレギュラーだったっけ?

中等部の時から有名だけど興味ないし、関わりがないってのが災いして名前は知ってるけど顔がわからないと言うね。



「ねぇ、もしかしてあたし達のクラスにテニス部のヤツいんの?」

「いるわよ。有名どころは3人ってところかしら」

「うげっ…マジで?やだなぁ。騒がしいのマジ勘弁」

「私からしたらあんたも大概騒がしいけどね」

「で、どんなやつ?」

「丸井ブン太、仁王雅治、柳蓮二の3人ね。柳くんだけなら比較的静かに過ごせたのに」



相変わらず、早苗が酷い。テニス部の奴等とかどうでもいいくらいに酷い。

てか、名前言われてもわからないし。柳とやらは早苗から少しだけ話を聞いているが顔知らないし。

そんな事を話しながら始業式の為に体育館へ向かう早苗を見送り、あたしはサボる為に屋上へ向かった。

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