×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

それでこその! (1/4)


頭が痛い…寒い…体が重たい。

でも、あれっ…?
あたし、跡部くんと試合してて…

無理をし過ぎたせいなのか頭がボーッとしていてよく思い出せない。

そしてやっとの思いでゆっくりと目を開けるが…ここがどこかわからず目線を動かすとチラリと視界に入るふわふわな金髪。



「…ジロー、ちゃん?」

「……っ!璃亜ちゃん!?」

「お、起きたのか!?」

「よ、よかった…」

「…あれ、がっくんとわかちゃん…までいる」

「うぅっ…璃亜ちゃんのバカー!」



あたしの手を握るとポロポロと涙を流すジローちゃんに訳がわからず頭を傾げる。

その瞬間に3人の背後から見知った顔がぞろぞろと現れる。
立海のメンバーだ。

あ、また早苗が泣いてる。それによく見れば赤也も目が赤い…赤也も泣いたのかな。



「あんたは、また無茶ばっかりして!もう許さないんだからっ!」

「早苗も芥川も少し落ち着くんだ」

「うん、顔色は大分よくなったね。璃亜、気分はどうだい?」

「幸村くん…。まだちょっとボーッとするけど大丈夫だよ」

「そう、ならよかった。真田、柳生、ジャッカルは他の人達に璃亜が目を覚ました事を知らせて来てくれ」



とりあえず、なんだかみんなに凄い迷惑を掛けた様だ。

今だボーッとする頭で跡部くんとの試合の事を思い出す。

確か…あたしは、跡部くんに負けたんだっけ?あー…あんな大口叩いて負けるとかカッコ悪い。

しかもこうしてベッドで寝ていたという事は、あたしは倒れたんだろうなぁ。



「璃亜ゼンバァァイ…!」

「ちょ、泣くなし!汚い!」

「そう言ってやるな。数時間も目を覚まさなかったら誰でも心配するだろう」

「…ホントよ!しかも体調悪いならちゃんといいなさいよ!また殴るわよ!」

「ちょ、早苗…タンマタンマ!」



あたしがゆっくりと起きるなり凄い顔して泣き出す赤也に引きつつも、そんなに心配を掛けてしまったのかと少しだけ反省した。

が、そんな反省した内に入らないと言わんばかりに早苗に頭を引っ叩かれた。

普通に痛かった。

それにしてもみんな(立海メンバーと氷帝の3人)、あたしが目を覚ますまで部屋にいてくれたらしい。



「全く無茶ばっかするナリ…」

「うーん…とりあえず、迷惑掛けてごめっ…いたっ!?」

「ホントだぜい。いい加減にしろ」

「ホントッスよ」

「…ホントにすいませんした」



そして謝ろうとしたら、何故か仁王、ブン太、赤也に頭を叩かれたのでビックリしつつもマジで反省した。


prev|next

[戻る]