少しは上手くなったらしい (1/4)
暑い…そして眠い。
そろそろ夏休みですが、どうせ部活なので浮かれる余裕もなくグータラと過ごしています。
「璃亜、合宿の話だけど…って聞いてる?」
「あー、聞いてるよー。合宿でしょ?こんな暑い中、合宿とか…死にたいって仁王が鬱ってたし」
「あぁ、仁王くん暑いの嫌いなんだっけ。まぁ、それに変更があるから今日ミーティングだけですって」
「ふーん…。あー…合宿中止なら泣いて喜ぶんだけど」
「合宿が中止でも部活はあるんだけどね」
「ちょ、やめて!現実逃避させて!」
ちなみに今は、化学の授業中で実験なうです。あたしは、参加してないけどね。
全部、早苗に任せてます。ほら、実験とか危ないし?寝惚けてるあたしがやったら事故になりかねないし!
と言うのは、あたしの考えであり、本当は早苗に璃亜がやると無駄に時間が掛かって面倒臭いからやらないでと言われただけである。
「で、蓮二が言うには合同合宿になるみたいよ」
「ふーん」
「興味無さそうね」
「だって、どうせ大変なのは変わんないし」
「まぁ、それもそうね。氷帝、つまり跡部くんからのお誘いらしくてね」
「ふーん…へぇー…」
「あんた、聞くきないわね」
「だって、ミーティングで嫌でも聞かされるんでしょー」
そのあたしの言葉にそれもそうね。と言うとそそくさと実験を終わらせて片付けをし始める早苗をボーッと見ていた。
ちなみにペアで実験だったので、あたしと早苗って訳である。
あ、柳くんはブン太と組んでるよ。で、仁王は安定のサボりである。多分、保健室にでもいるんじゃなかろうか。
「ほら、ノート写しなさいよ」
「あざーす」
「ペアで出さなきゃ意味ないから仕方なくよ」
「ひでぇ!」
「いいから早くしなさい」
「…ウィース」
そして早苗のノートをぐだ〜としながら丸写ししているとガタリと隣に誰かが座った。
が、興味ないし…なによりダルいのでそのままノートを写していると何故か頭をわしゃわしゃと撫でられた。
ん〜いつもなら仁王がやりそうな事だけど、あいつは今いないし。
「あ〜ブン太か」
「なんでバレたんだよい」
「仁王じゃないならお前しかいないだろ。あたしにこんな事すんの」
「佐々木もよくしてんじゃん」
「那由は、クラスが違いますー」
まぁ、とりあえずブン太なら無視してもいいや〜ってか今のあたしは誰でも無視する。
そして眠い中、あたしは黙々と早苗のノートを写した。
ちなみにずっと頭を撫でていたブン太だったが普通に無視した。
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