肉好きの本気(1/4)
6月中旬から始まった地区予選、関東大会を無事に制した訳だが…
正直、あたしは立海を…いや、テニス部を舐めていた。
マネージャーだからと言って贔屓をしている訳じゃないが、あからさまにレベルが高過ぎる。
もちろん、氷帝もずば抜けて強かった。後は、不動峰と山吹ってところも結構いい線行ってた気がする。
「これなら全国大会も余裕ッスね!」
「青学は、あの越前がいないせいか勢いがなかったな」
「なんにしろ青学たるんどる!」
「なんちゅーか、変に弱くなった気がするぜよ」
「確かに、違和感がありました」
「でも特別枠で全国に出るみたいだからね。いくら弱くなったからって手は抜かないよ」
ちなみに全国大会に出場するのは、立海・氷帝・不動峰・山吹・緑山・六角…そして特別枠の青学の7校だ。
ぶっちゃけた話、あたしは氷帝以外まともに知らないんだけどね。
でも試合を観た限りだと、普通にレベルが高いのはわかった。まぁ、立海が強すぎるのも同時にわかったけど。
「あ、ミーティング終わったら打ち上げ行きましょうよ!」
「いや、まだ全国大会あるじゃん」
「ふふっ、関東大会は勝ったんだからいいんじゃないかな。それに今回の赤也は頑張ったからね」
「ゆ、幸村部長に誉められたっ…!マジ嬉しいッス!」
「確かに、赤也は頑張ってナリ」
「俺等の出番あんまりなかったしな」
「だな、まぁ…強くなったな赤也」
何故か誉められまくりの切原くん。そして、それに対して何故か泣き出すという。
なんかよくわからんけど…よ、よかったね、うん。
あたしは、そんなに付き合い長くないからわからないけど…まぁ、彼等にも色々あったんだろう。
実は、昔は切原くんがメチャクチャテニスが下手くそだったとか…なにそれちょっとウケる。
「赤也は、中等部の時からエースだったよ」
「へぇーマジでか…って、えっ!?あたし声出してた?」
「ふふっ…いや、顔に出てたよ」
「さ、さいですか…」
「中学ん時の赤也は、暴れん坊じゃったからのぉ〜」
「ホントだぜい」
「苦労させられたぜ…」
「ちょ、昔の話はやめましょうよ!今は、ちゃんとしてるじゃないっスか!」
ふむふむ、つまりは昔の切原くんはちゃんとしていなかったと?いやまぁ、あんまり興味ないけど。
そしてなんだかよくわからない会話をしながらも、結局打ち上げをする事になった。
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