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239*自分に出来る事 (1/4)


まぁ、確かに時間を作ると言ったのはわたしですけどね? 強制的に時間を作らせるのは、おかしいんじゃないですかね? いや、もう今更突っ込むのも面倒だからいいけどさ。



「ゆっくりせんね」

「そう言われてもなぁ。なんか、人の部屋ってソワソワするんだよなぁ…」

「ドキドキはせんの?」

「どこにドキドキする要素があったんですかねぇ? で、わざわざ呼んだって事は、なんか話でもあるの?」

「ん、大会の事でちびっとな」



じゅさの部屋に呼び出されて、ソファーでボーッとしながら、何やら書類を整理しているじゅさを待っています。

お前は、いつもなんかしら忙しそうだな。ていうか、普通に忙しいなら暇な時に呼べば良いのにね。基本的にわたしは、暇だし。

そもそも、プロ目指してるヤツがこんなところで油売ってる時点でちょっとアレだけどな。正直、あんまり練習にならないというか…意味がないと言うか。まぁ、わたしが口出しする事じゃないから別に構わないけどさ。



「すまん、待たせてもーた」

「いや、そんな待ってないけど。で、なに?」

「なんちゅーか…今日、璃亜のプレイ見てて思うたんやけど…ちょっと無理してへん? 体力面については、まぁ…アレやけど」

「………お前、ほんと嫌い」

「ちょ、図星だからって酷いやん」



いや、マジでなんなん? お前は、どんなエスパーだよ。

今日の練習試合が楽しかった事に嘘はない。だけど、色々と思うところがあったのは事実だ。

無理をしていたかと言われれば、してたのかも知れないけど…普通の人間は気付かないと思うんですよね! ていうか、わたし的に考えない様にしてたのになんでわざわざ触れてくんだよ、こいつはよぉ! 空気読めよ!!



「千石やっけ? あいつと打ってる時に結構無理しとったやんか。なのに、途中で急に諦めたやん? いつもの璃亜ならぜっぺ、しやんやろ」

「………まぁ、そりゃあ、うん」

「そげな実力差感じた?」

「当たり前じゃん。そもそも、わたしと打ち合いしてた人達が手加減してくれてた事なんてわかりきってたし」

「璃亜は、璃亜なりにきばってるやろ。比べるもんやないで」



そりゃあ…手加減をされるのは嫌だし、物凄くムカつくけど…全く相手にならないとなると、ショックを通り越して情けなくなるよね。

ていうか、どちらかと言えばわたしの方が手を抜いてる訳で…普通に相手にならなくて当たり前なんだよなぁ。なのに、勝手に落ち込んだりしてるとか意味がわからないよね。

だからって、全力で挑めないのを理由にするのは嫌だし。そもそも、全力で挑んだところで…って感じもするし。

そもそも、赤也や1年生に勝ったのだって、全部わたしに有利なルールな上でギリギリで勝ってるだけだし。

正直、普通の試合になったらわたしなんて全く相手にならない事をなんて決まってるんだよね。
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