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235*焦りと苛立ち (1/4)


…ぷぇーい。
比嘉のみんなと過ごしたのはいいけど、疲れたぜ! まぁ、主に疲れたのは頭の使い過ぎのせいなんだけどな! 困ったもんだぜ!!

そして夕食までは、自由時間というか暇な時間な訳だけど。比嘉のみんなは、意気揚々とテニスコートへ向かって行きましたよ。マジで元気! わたしも誘われたけど、ちょっと疲れた(頭)ので行けたら行く〜って言って部屋へと戻って来た。

ちなみに立海のみんなは、赤也の補習に付き合ってるよ! みんな優しいね!!

んー、夕食まで寝ててもいいんだけど勿体無いよなぁ。だからと言って、比嘉のみんなのところへ行く元気があるかと言われれば、ちょっと自信がない。ていうか、絶対に行ったら一緒にテニスしちゃうし。

えぇ、どうしようかなぁー。



「璃亜? 寝てる?」

「っ! お、起きてるよー!」

「ふふ、部屋に入っていい?」

「おっけー! いいよ!」

「あれ、思ったより元気そうだね。すぐに部屋に戻ったから、少し心配してたんだけど」



ゴロゴロと何をして暇を潰そうか考えていたら、ノックと共に聞き慣れた声がして飛び起きた。そして部屋に入る事を許可すると、ゆっくりと精市が部屋へと入って来た。

あ、あれ? 赤也の補習はどうなったんだ! いや、よく考えたら人数多いし精市が抜けたくらいじゃ、どうって事ないか。そもそも、みんな頭良いしな。

そしてわたしの顔を見るなり安心した様に薄く笑う精市に、わたしの事を心配していた様でちょっと申し訳なくなった。

いや、ただの頭の使い過ぎなんだよなぁ!



「昨日の今日だし、璃亜の事だから無理してるんじゃないかと思ったんだけど。俺の思い過ごしかな?」

「んー、昨日の夜はちょっと色々と考えちゃってたけど…もう大丈夫! 考えても無駄だと悟りを開いた!!」

「…ふぅん?」

「な、なんだね…その不満気な顔はっ…」

「いや、別に? ただ、璃亜は、俺には相談とか全然してくれないよなぁって思ってさ。それが少し淋しいなぁって」

「うっ…そ、それはっ…」



ていうか、昨日のアレは相談と言うよりも仁王が無断で部屋に入って来て好き勝手言ってただけというか…いや、確かに助かったけどさ。だから、相談という訳ではない様な?

そして精市の自分には相談してくれないよね?という言葉に、何も言えなくなる。いやだって、精市に相談とかした事ないもん…事実だから仕方ないね。

だけど、別に精市だからとかじゃなくて…ほぼ全員に言える事だからね。むしろ、わたしが気軽に相談と言うか話をするのは早苗くらいしかいないんだよなぁ。

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