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233*不安と星空 (1/4)


ふぃー。
今日は、とっても充実した練習が出来た気がする。ていうか、体調が良かったお陰って感じなんだけどね。

夕飯もお風呂もバッチリ済ませて、バフンとベットに倒れ込み今日の事を振り返る。

条件はあったけど、練習の試合は最後まで出来た。試合後も、ふざけて打ち合うくらいには余裕もあったし、その後に体調が悪くなったりもしてない。

急な眠気にも襲われたりしなかったし、本当に普通に過ごせた気がする。

あれ、なんか凄い嬉しいぞ。

だけど、今日これだけ絶好調だったって事は、もしかして明日に反動とか来たりする可能性…とかあるのかな。



「…寝とるんか?」

「ぬわっ!? な、なんで仁王が!?」

「起きとるんなら反応しんしゃい。珍しくノックしたんじゃぞ」

「反応がないのに入ってくんのがおかしいんだよなぁ」

「鍵開いとったし」

「いや、それ入っていい理由にならないし」

「で、寝とらんで何してたんじゃ? また無駄に変な事を考えとったんか?」



不意に聞こえた声に飛び起きると、そこにはわたしが寝ていると思っていたのか少し驚いた顔をしている仁王がいた。

相変わらず、無断で人の部屋に入ってきやがる。しかもまるで、ノックをした意味がない。なんの為のノックだ、アレか泥棒が家主がいないかをチェックするノックか。反応がない、よし入ろう! みたいなノリで入ってくんな。

そして悪びれた様子もなく仁王がベットに座り、呆れた様な顔をしてわたしに尋ねてくる。

しかも普通に失礼でウケる。



「いや、今日1日を振り返ってただけだけども。体調が良くて、最高だったなぁ〜みたいな?」

「終始テンション壊れとったな」

「いや壊れてはないから! 楽しくて仕方なかったんですぅ!!」

「その後も特に体調は大丈夫そうじゃったし、本当に良かったナリ。じゃが、今日が良くても明日に反動が来るんじゃないかって考えてたんじゃろ」

「は、なんで知ってんの? わたし口に出してた? 怖いを通り越してムカつくんだけど」

「人間は、幸せを感じると次はそれがなくなった時の事を考える。特に璃亜は、そういう性格しちょるじゃろ」



く、悔しいが図星である。
特にわたしの場合、今日は体調良くても次の日は体調が凄く悪くなったり、逆に体調が凄く悪かったのに次の日には嘘の様に良くなってたりするからね。

それが冬眠モードに入ったらってなると、更に反動というか…この絶好調の状態を知っちゃった後だと堪えるじゃん。

あぁ、またこの体に戻っちゃった…みたいなさ。今日出来た事が、明日には出来ないかもしれない訳だしさ。

なんか、ちょっと怖いな…みたいなね。

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