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222*予定は未定(1/4)


無事に練習が終わって、お風呂に入って夕飯までぐだぐだと過ごしていた。

で、いつもなら誰かしらが部屋に乗り込んで来るんだけど、あたしが体調が悪いのを知っているので珍しく誰も来なくてめっちゃ静かである。

そういえば、凛から連絡が来てなかったんだよなぁ。ん〜、ちょっと凛のところに行ってみるかな。

さすがにずっと部屋にいろとは言われてないからね。むしろ、練習とかハードな事をしなければ、自由にしていいって氷室先生に言われたし。


そして凛に今どこにいるのかを連絡すると、木手くん達の部屋にいるらしいので今から行く〜と返信してから部屋を出た。

部屋の前に着いて、ノックをすると部屋の主じゃない凛が元気よく出てきてちょっと笑った。



「璃亜!やーでーじないん?」

「うん、大丈夫!」

「…平古場くん、早くドアを閉めなさいよ」

「璃亜、早く入れ!わんが怒られるやし!」

「ハハッ、じゃあお邪魔しまーす」

「おー、入れ入れー!」

「あ、裕次郎もいたんだね」

「今は、我々3人しかいませんよ」



どうやら、部屋には木手くんと凛と裕次郎しかいないらしい。まぁ、他の部屋のメンバーがいないから凛達もいるんだろうけど。

そして部屋に入ると床に座って寛いでる裕次郎と、ベッドに座っている木手くんがいた。

ていうか、やっぱり何回見ても狭く感じるなぁ。いや、まぁ…高校生の男子が4人部屋で、しかも二段ベッドだからね、凄い圧迫感がヤバい。

あたしの部屋とかは、めちゃくちゃ広いんだけどなぁ。



「それより、出歩いて大丈夫なんですか。体調が悪いんでしょう?」

「いや、そこまでじゃないから大丈夫大丈夫。それに凛に用があったからさ」

「わん?」

「ほら、昼の時に聞きたい事がある〜って言ってたじゃん?」

「あぁ…それならもういいやし。やーに無理させたくないさぁ」

「いやいやいや!気になるから!めっちゃ気になるから!!」



ていうか、全く連絡が来ないと思ったら自己解決してたんかい!しかも、なんか逆に気になる言い方されたし!

だけど、うーとかあーとか言ったままなかなか話し出さない凛と苦笑いを浮かべている裕次郎にずっと黙っていた木手くんがハァと溜め息を吐いた。



「平古場くんは、明日の予定を聞こうとしていたんですよ」

「明日?」

「明日は、練習が休みですからね。楠木くんと一緒にと思ったんですよ」

「でもやーが具合悪いから無理かなーって思ったんさぁ」

「え?特に予定もないし、出掛けるなら一緒に行けるよ?」

「じゅんに!?他に誘われたりしてないん!?」

「え、うん。特に誰にも誘われてないし」



何故か食い気味にあたしに詰め寄ってくる凛にちょっと驚きつつ、本当に予定がない事を伝えると物凄く嬉しそうに笑った。

ていうか、明日が休みな事すら忘れてたからね、あたし。

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