221*でっかい子供(1/4)
千歳くんと一緒にレストランに来たはいいけど、予想通りというか…なんというか、とりあえず喧しい。
心配してくれてたんだなぁっていうのは、伝わって来るんだけどさ。さすがにこんな大勢で囲まなくてもよくない?あたし、一応女子だからね?女子としては身長は高い方だけど、普通に埋もれるからね。
「ふっ、少しはマシな顔になったじゃねーの」
「なんか失礼だよね!」
「ふふっ、ゆっくり休めたみたいだね。体調は?」
「全然大丈夫。ていうか、ちょっと寝過ぎたレベル」
「千歳になんもされてへんかったか!?俺も行く言うたんやけど、千歳がなんやごっつ圧力掛けてきてん!」
「え、別にされてないけど…」
とりあえず、邪魔になるし大丈夫な事を伝えてからご飯を食べる事にした。
ちなみにテーブルには、有無を言わさず精市と蔵と跡部くんが来ました。もちろん、一緒に来た千歳くんもいるんだけど。
国光くんと周助くんも一緒に食べたいなぁ〜みたいな事を言ってたんだけど、結果はこの通りである。座ったもん勝ちみたいなノリやめろや。椅子取りゲームじゃねぇんだぞ。
「午後の予定はどうするんだ。アーン?」
「え、適当に見学じゃない?」
「ふふっ、もちろん総合に来るんだよね?」
「いや、まぁ…うん。その予定ではいるけど」
「なんや璃亜ちゃん、他に行きたいとこあるん?」
「そういう訳じゃないけど、総合って特化した練習じゃないじゃん?だから、あたし的にはあんまり参考にならないっていうか」
もちろん、試合を見てるだけでも全然収穫はあるんだけどさ。やっぱり、あたし的には少しでも自分に出来る練習を見付けたい訳で…。
それに総合は強さが飛び抜けたメンバーだから、余計にあたしには無理っていうか。それでもなく、あたしはみんながやってるメニューすら完走出来ないレベルだし。
それに純粋に練習メニューが気になるっていうのもある。
「確かになぁ。これって決まった練習はみんなも同じメニューだけやしなぁ」
「だからって、別に他のところに行きたいって訳じゃないからね。ていうか、見学ってなると試合見てる方が収穫あるし」
「…うーん。今日くらいは、練習の事は忘れたら?いつもの事だけど、璃亜は頑張り過ぎだよ」
「アーン?だからって1人で部屋にいるのは退屈だろうが。そうだろ、璃亜?」
「まぁ、うん。だから、午後も総合の見学するつもりだよ」
とりあえず、精市が"これ以上無理させたくないだけだよ"と不安そうな顔をしたので大丈夫だよと、再度体調が悪くない事を伝えた。
やっぱり、精市はかなり心配してるっぽいなぁ。まぁ、今まで立海でも色々と無茶してたから、余計に過敏になってるんだろうけど。
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