素晴らしき後輩(1/4)
あの後、跡部くんは立海勢にあたしの話をしに行ってしまって、結局1人でレストランに向かってます。
ちなみに付いて来るか?と聞かれたが断った。普通はあたしがいた方がいいんだろうけど、やっぱりまだ病気の話をするのに慣れないっていうか…まぁ、そんな感じ。
「あ、楠木さーん!今から飯ッスかー?」
「…うるせぇ、大声出してんじゃねぇ」
「大声出しておお、こえー…ブッ」
「俺は、突っ込まないぜ。おい、不二」
「いや、俺も突っ込まねぇよ!」
え、なにこのカオスなメンバー。
元気良くあたしに声を掛けてくれた桃城くんに、不機嫌そうな海堂くん。相変わらずの駄洒落イケメンのダビデくんに、突っ込み拒否の室町くんと裕太くん。
とりあえず、アレだ。うん、全員1年生だね!!正直、桃城くんと海堂くんは同じ学校だからわかるんだけど、他の人の接点がまるでわからん。
いや、別に仲良くても全然おかしくはないんだけどさ。中学の時からみんな顔見知りみたいだし。
「で、一緒に飯どうッスか?」
「え、うん。別にいいよ」
「ていうか、楠木さんが1人でいるなんて珍しいですね」
「うん。いつも誰かといた」
「そ、そうかな。常に誰かといる訳じゃないんだけどなぁ」
「でも楠木さんの周りっていつも騒がしいっつーか…」
うん…確かに、あたしの周りは基本的に騒がしいな。正直、あたし的にはもう少し静かに過ごしたいんだけどね?
室町くんと裕太くんが喧嘩でもしたんですか?と聞いてくるが、そんな事はないです。ていうか、あたしだって1人でいる時くらいあるからね!?
そしてじゃあ一緒に食いましょ!とニッコニコの桃城くんに突っ込む気が失せた。
まぁ、確かに大体誰かといるからね…うん。あたしが1人でふらふらしてる時は、みんな練習中だったりするし。
「それはそうと、これはなんの集まりなんだね?一緒にご飯食べるんだから仲は良いんだろうけど、たまたま的な?」
「…いや、さっきまで少し打ってたんスよ」
「あ、なるほどなるほど!」
「授業が終わって暇だったんで、俺が適当に誘ったんスよ!」
「あぁ、学年毎に固まってるからか!いいね〜なんかそういうの!!」
「まぁ、楽しかったよな」
「だな。気兼ねなく話せるしな」
「今日はうどんを食うどん…ブッ」
ふむふむ、やっぱり君達なんだかんだで仲が良いよね。特に桃城くんと海堂くん。
ていうか、ダビデくんがさっきから駄洒落マシーンになってるんだけど突っ込まないの?え、あたしが突っ込んでいいの!?
むしろ、他の4人はスルーし過ぎたよね!
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