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とりあえず、もう普通に動ける程度には回復したから忍足からタオルを奪って謙也に貸してあげようかとしたらパッと忍足がそれを避ける。



「侑士なにしとんねん」

「こいつ…小賢しいと、思う!」

「…っ!これは!ええものや!!」

「ガンダムネタやっとる場合か!侑士は、はよ璃亜にタオル返せや!」

「まさか乗ってくるとは…なかなかやるな」

「むしろ、こっちがビックリやで」



まさかのガンダムネタに忍足が乗って来て思わず笑ってしまう。

そしてそんなあたしにタオルを差し出してくる忍足に謙也を指差すとあぁ〜みたいな感じで謙也の頭にタオルを乗せた。

ていうか、練習終わったんだ。でも練習はグループ別だし、スタミナ組が終わっただけだろうけど。



「ちゅーか、璃亜ちゃんガンダム好きなん?」

「イェス!好きだよ!てか、アニメとかゲーム普通に好きだからね」

「ほぅ、なんや意外やな」

「むしろ、あたしからしたら忍足がガンダム見てる事にビックリなんだけど」

「いや、普通に見るで?」

「まぁ、ガンダムの話はとりあえず後で機会があったらひーちゃんとか混ぜて話をするとして!マジで特に用はないんだ?」

「せやで!様子見に来ただけやからな。元気そうで安心したで!!」



とりあえず、ガンダム好きという事でちょっと忍足がいいやつな気がしてきた。後で、なんの機体が好きか聞こう。

そして謙也は相変わらず素直で元気ですなぁ。あたしのタオルを首に掛けて笑っている謙也が眩しい!いい子か!いい子過ぎか!

それにしても、さすがに用がないなら帰れば?とも言えない。てか、部屋に入れたのあたしだしな。それにあたしは、ずっと部屋で安静にしてるように言われてて暇だし。



「この後、なんかするの?」

「ん?なんもないから来たんやで?」

「ちゃうねん。なんや謙也が無駄に張り切っとったから理由聞いたら、はよ練習終わらせて璃亜んとこ行くんやー言うててん。なら俺もって来たんよ」

「おい、バラすなや!ちゅーか、付いてくんな言うたんやから付いて来んな!璃亜、侑士嫌いなんにすまん!」

「おい、嫌いとか言うなや」

「マジか。ん〜暇なら少し話相手になって欲しいなぁ〜って。いや、練習後だし…疲れてるならっ…うわ」

「…そんくらい全然ええで?」

「っ…ひぇあぁぁあぁ!?」



全力で前言撤回する!

グイッと忍足に腕を引かれたかと思ったらそのまま抱き寄せられて耳元で囁かれました。

やっぱり忍足はあたしの敵である!


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