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んっ、ん〜…。
相変わらず、仁王の腕にいるみたいですが璃亜さん起きました。
ちなみに仁王は普通に起きてるっぽい。さっきからあたしの頭撫でてるし。てか、寝たいって言ったの仁王なのになんで先に起きてんだよ。
ボーッとする頭でゆっくりと顔をあげると仁王が頭を撫でるのをやめて視線を下ろした。
「起きたんか?」
「…ん、起きたから離してよ」
「俺が起きた時に張り付いて服握っとったんは璃亜じゃけどな」
「カイロと間違えたんだよ、仕方ないね」
「俺、体温低い方なんじゃがな」
「あたしからしたらみんな高いんじゃよ」
「話し方真似するんじゃなか」
「ん〜ピヨッ」
「寝惚けとるんか」
ん〜いくら朝が早かったからって今日はちょっと寝過ぎたかもしれないなぁ。ボーッとする頭でそんな事を思いながら、呆れた様な顔をしている仁王を見ていると大丈夫か?と仁王が頭を傾げる。
…ん、大丈夫だ、問題ない。
とか思いつつ体が温かいせいかまた瞼が重くなって来て、自然と瞬きがゆっくりになる。
「ん〜〜〜…」
「まだ眠いんか?」
「眠くないピヨ〜」
「…絶対寝惚けとるじゃろ」
「つーか、仁王の匂いめっちゃすんだけど〜」
「そりゃあこんだけ近くにおるんじゃから当たり前じゃろ」
うん、そりゃあそうだ。
ていうかね、仁王が抱き締めてるから眠くなるんだよ。絶対そうに違いない。あたし、体が無駄に温かくなると眠くなるもん。
ん〜っと仁王の胸を押しながら体を伸ばすと猫みたいじゃな…なんて言いながらゆっくりとあたしを離した。
…やめろや、頭撫でんな。
眠くなるって言ってんだろ(言ってない)。
「とりあえず、昼飯食いに行くか?まだ食べとらんし」
「ん〜行く」
「今日はヤケに素直じゃな」
「うっせぇ、シバくぞ」
「いつも通りじゃった」
「やべぇ〜マジで眠い」
「…まさか体調が悪い訳じゃないじゃろ?」
「あたしの輝かしい顔色を見ろや」
「顔色どころか寝過ぎて顔パンパンなんじゃが」
う、うぜぇ!!
しかし寝過ぎた自覚があるので、仕方なくむくみを取るためにリンパ腺マッサージを軽くしていると仁王がクツクツと笑い出す。
笑ってんじゃねぇ!!
あたしは、これでも女の子だぞ!最近は、色んなマッサージが出来るようになったんじゃい!むくみなんて余裕じゃい!!
「さっきのは嘘じゃよ。ほれ、そんな膨れっ面しとらんで行くぜよ」
「ん〜マジでムカつく」
「寝惚けとる璃亜も可愛いのぅ〜」
「うっせぇ、髪の毛毟るぞ」
「やめんしゃい」
そしてベッドから出た仁王があたしの手を引いてを立たせるとそのまま手を引いて部屋の鍵を開けて、ご飯を食べに向かった。
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