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そしてスピーカーにしてないのにノートにペンを走らせてる柳くんにドン引きしつつ、余り気は進まないが…跡部くんに電話をすると1コールで出た。

なにこのキング怖い。



「"璃亜か?今、何してやがる"」

「第一声がそれって酷過ぎる。いや、勉強してて今休憩ですけど」

「"あぁ、そう言えばマネージャーとして審査テスト受けるんだったな。俺様が直々に教えてやってもいいぜ?"」

「細目でノートが友達のおじいちゃんに教えて貰ってるからいいや」

「"…ま、また変わった知り合いだな。お前の祖父か?"」

「こんなおじいちゃんやだよ」

「ふっ、俺だってこんな頭の悪い孫は嫌だな」

「うっせ!しかも突っ込むのそこかよ!」

「"あぁ、柳か。じゃあ勉強会でもしてるのか"」



柳くんは、大人しくノートと仲良くしてろよ!いや、それはそれで恐ろしいからやめて欲しいわ。

そして軽く跡部くんに事情を話せば、俺もマネージャーとしてなら全然反対はしねぇなと言われた。

つまり、選手としては反対だということか!いや、そう思うのが当たり前だけどな!だって、あたしマネージャーだし!



「"確かに、璃亜のテニスセンスは俺様も認めるが、問題はそこじゃねぇ。お前は、夢中になると無茶をするところが問題なんだよ"」

「つまり、あたしがテニスに夢中になり過ぎて無茶をすると?」

「"少し違うが、俺様は璃亜の性格をそれなりに理解してるつもりだ。それを踏まえて、選手として参加すればお前は必ず無理をするって言ってんだよ"」

「跡部くん、ちょっと怒ってます?」

「"アーン?別に怒ってはねぇが、俺様なら止めてたってだけだ。まぁ、幸村や羽川達にも考えがあるんだろうがな"」



…相変わらず、跡部くんも心配性だなぁ。いや、跡部くんの場合は下手したら病気のあたしより病気の事を理解してるしなぁ。

うーん、なんかここまで心配されちゃうとやっぱりやめた方がいいのかなとか思ったり。話によれば、テストの日に身体検査もするから大丈夫だと思ってたんだけどなぁ。

そこで無理だと判断されたら選手としては参加出来ないって事になってるし。むしろ、そのままマネージャーとして参加になるからね。

…マジでなんでテスト受けるのかわからんな。いや、何度もいうが赤也の為ですけど!



「"まぁ、審査テニスの日に俺様も顔を出す。それだけ言っとこうと思ってな"」

「まさか、医者の手配とかしたのって…」

「"アーン?璃亜が参加するって話を聞いてコーチ達に言って、俺様に任せて貰った"」

「うわぁ…マジか、なんかごめんね。またお手数掛けます」

「"ハッ、何を今更言ってやがる。まぁ、身体検査は厳しくする予定だから覚悟しとけ"」

「なにそれ怖い」

「"とりあえず、勉強…頑張れよ。まぁ、またなんかあれば連絡する。じゃあな"」



そして跡部くんの言葉にありがととわかったと返事をして電話を切った。

うーん、身体検査かぁ。
まぁ、病気の進行度とか色々検査するみたいだけど…やっぱり跡部くんは関わってくるよね。これだけ世話してもらってるし、当たり前だけど。

あぁ、また跡部くんに頭を下げなければ!!


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